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顧客の獲得はできた。定着化に集中しよう。

2015年10月1日(木)
ReadWrite Japan

ゲスト執筆者のファーザナ・ナシールはオーディエンス・インテリジェンスマーケティングプラットフォームの企業、Gallopの共同設立者である。彼女はまたYoung Enterpreneur Council(YEC)のメンバーでもある。

モバイルアプリの広告は複雑であり、非常に掴みづらいものだ。マーケッターはビジネスを成長させ、ユーザーベースを築き、広告に見合う収入が得られることを証明するというプレッシャーに晒されている。これまで数多くのアプリ製作者と仕事をしてきたが、最もよく聞かれる疑問とは、「何を持ってマーケティングが成功したといえるのか」という事だ。

クリック数やインストール数、ログイン頻度など、モバイルアプリマーケッターが目安とするものはたくさんある。しかし最適化のためになる目安はなんだろうか? ユーザー数の伸びに目を向けて価格を出来るだけ下げるべきだろうか? そのユーザーがそのアプリに定着しているかをチェックできているだろうか?

過当競争を避ける

ユーザーがアプリのアクティブユーザーでないとしたら、アプリの価格やクリック数などはどうでもいいことだ。インストール数で投資効果(return of investment, ROI)は上がらない。利益を保証するものはアプリ内での収入だ。

もしインストール数を稼ぐためだけに最適化を図るのであれば、アプリの価格をかなり抑えて、結果短期的な成功をおさめられる。しかしそれだけの事であり、ユーザーの活動を捉えてそれに対して最適化を図らないのであれば、後々困ったことになる。

以下の5つがその理由だ:

  • 新しくアプリのユーザーになった25%はインストールした次の日にそのアプリを使わなくなり、頭の数ヶ月でユーザーベースのかなりの割合を失う(Google)
  • 平均するとユーザーのうち最初の7日間残ったものは、長期ユーザーに転じる傾向があるため、最初の3-7日は非常に重要だ(Quettra)
  • 人々の38%がアプリをダウンロードするタイミングは支払いを済ませなければならない時だ。しかし、支払いをしたにもかかわらずアプリがアンインストールされる割合は半分以上になる(Google)
  • ユーザーの60%は通知を切っている。この事は開発者がユーザーに働きかけるには今以上の事をしなければならない事を意味している(Google)
  • リピート客は既存の客の33%ほど多くお金を支払う傾向がある(CMO)

ソリューション:ユーザーデータを活用せよ

あなたはマーケティングにおける手付かずの金脈を持っている。ユーザーのデータだ。これをユーザーの絞込みに活用すれば、正しいユーザーに正しいタイミングで正しいメッセージを伝えることが出来る。今日のモバイルアプリ技術をもってすれば、これまでにない形でこの事が実現できる。

新規ユーザーの価値とはアプリ内でのインタラクションや購入に限られる。アプリがインストールされて最初の一週間に着目し、彼らが離れないように何をすればいいかを理解しなければならない。

以下に挙げる条件から、ユーザーの価値を判断する。

  • 顧客のライフタイムバリュー: アプリを使っている期間、ユーザーがどれだけ支出するかを理解し、そこからユーザー獲得のためにどれだけのコストを掛けられるかのベンチマークを行う。
  • 収益当たりのコスト: アプリの動作の何が価値を生むのかを特定し、それを使ってもらうユーザー獲得のコストを割り出す(広告クリック、アプリない広告など)。
  • 日ごとのユーザー残存レート: どれくらいのユーザーが定着したかを割り出すために、残存レートを見直す。少なくともインストールした翌日のレートは、これが最もユーザーが離れやすい時であるため見直さなければならない。7日後もユーザーが離れる主な時であるため、このレートも見直す必要がある。

業種のカテゴリーやアプリのユーザーエクスペリエンスによっては、次のアクションをとる際に上記3点のデータを多く必要になることもあるだろう。例えばeコマースアプリでアプリ内購入の最適化をする時や、カートに商品を入れたユーザーを購入まで持っていく時などだ。出版業界で言えば、アプリ内広告のクリック数や購読数を増やすための最適化などだ。ゲーム会社は最初の1-2日間のユーザー残存レートおよび、アプリ内購入のために最適化を行う傾向がある。

金払いのいい長期ユーザーはそうでないユーザーより価値がある。だからあなたのビジネスの何が価値を生んでいるのかを特定し、評価するのだ。マーケッター達がもっと作り手目線でものを考え、新規および既存のユーザーのアクションを駆り立てるためにユーザーデータを使うようになれば、ユーザーエクスペリエンスの向上にも役立ち、ひょっとすると見当違いの客層に向けて湯水の様に使われる広告費も節約できるかもしれない。

トップ画像提供:AFS USA

Farzana Nasser
[原文]

※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちらをご覧ください。

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