英国ではIoT向けに新しい電波ライセンスを開放
英国の通信機関のOfcomがIoTのための新しい帯域ライセンスを作ると発表した。その帯
域はマシン間通信(M2M)にもつかわれる。
Computing.ukによれば、このライセンスが適用されるのは55-68MHz, 70.5-71.5MHz,
80.5-81.5MHzを含む高周波数帯(VHF)である。これらの周波数帯はLTEなどで使われ
ている低周波数帯と比べて非常に安価だ。Offcomは去年の9月VHF帯がIoTやM2M
に適しているか調査を行い、今月、適合しているという結論を出した。
従来の帯域は既存のビジネス用と無線でも使われているのだが、IoTとM2Mに向けて解
放されるにあたって中止されることになる。Ofcomよると、これらの帯域を使用すること
で他のネットワークに支障が出ることはないとの事だ。
Offcomは帯域をIoT/M2Mに活用する事を考えている人々のために専用のWebページを用
意した。ページには情報、ガイド、連絡先が含まれる。
英国の帯域ライセンスへの投資は明るい兆候だ
英国政府は2015年に、IoTのシンクタンクに1400万ドルの予算を組んだと発表し、また
オートメーション、ドローンその他の技術にも投資を行った。これら新技術の障害となる
従来の規制も撤廃され、英国は開発者やエンジニアにとっての新たなホットスポットにな
ろうとしている。
使える帯域幅が広がることは業界にとっては常にいいことだ。全てが上手く動くために相
応のキャパシティを求められるIoTについてはなおさらだ。
IoTとM2Mはここ数年で大きく進歩するだろう。GartnerとIDCはスマートデバイスの
数が2020年には260億になるであろうと予測している。是だけの数のデバイスが遅延なく
コミュニケートするためには、もっと多くのネットワークのスペースが必要だ。英国政府
はそれを喜んで提供するのだろう。
ReadWrite Japan
[原文]
連載バックナンバー
Think ITメルマガ会員登録受付中
全文検索エンジンによるおすすめ記事
- IoT無線規格の動向―周波数帯別の特徴を理解しよう
- IoT向け無線信号を測定してみよう
- やさしい「Apache」と厳しい「GPL」、IoT標準化に最適なライセンスはどちらか
- やさしい「Apache」と厳しい「GPL」、IoT標準化に最適なライセンスとは
- やさしい「Apache」と厳しい「GPL」、IoT標準化に最適なライセンスはどちらか
- 相互互換性基準の欠如がどのようにIoTをダメにするのか
- 市場のすべては「エンジニア」にかかっている- 2020年までにIoTエンジニアは450万人へ
- IoTセキュリティ市場を盛り上げるのは「公益事業」である
- 近距離IoT無線の主役ーBluetooth Low EnergyからBluetooth 5へ
- 消費電力や伝送速度から考える無線モジュール選択のポイント