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IIS 7の新しい運用形態

2011年4月4日(月)
物江 修(ものえ おさむ)

はじめに

本連載の第2回では、Web開発技術の中でも、Webアプリケーションのサーバー側のスクリプティング・テクノロジーであるASP.NETや、それを取り巻く開発環境について解説しました。

今回は、Webアプリケーションはもとより、インターネットにおける様々なホスティング基盤となる Webサーバー IIS(Internet Information Services)7※1の様々な運用形態について紹介します。

[※1] IISの現在の最新バージョンは、Windows 7、Windows Server 2008 R2に搭載されているIIS 7.5ですが、その構造や機能はIIS 7.0を踏襲しており、操作方法も大きく変わるところもないため、一般的にこれら 2つのバージョンのIIS を総称して 「IIS 7」が使われています。 本文書もそれにならってIIS 7と記述しています。

インターネットサービスの多様化

インターネットが一般の人々に広く使用され始めた90年代中盤、インターネットにおけるサービスは主にHTMLによる文字と静止画でのコンテンツの提供=Webがメインでした。

それから十余年を経た現在でも、Webがインターネットのメインであることは変わりませんが、回線の品質、速度の向上に伴い、オンラインゲーム、メディア配信、クラウドなど、インターネットをインフラとしたサービスは多様化してきています。また、Webをインターフェースとしたオンラインサービスの内容も高度化しており、そのフロントエンドの構成要素となるWebサーバーの役割はより重要になってきています。

インターネットサービスの内容が複雑に高度化した現在、Webサーバーに求められる要件は、以前から言われている信頼性、堅牢性、安全性はもちろんのこと、様々な状況の変化や要求に柔軟に対応できる多様性や、拡張性、メンテナンス性なども重要になってきています。特に、クラウドサービスの構成要素として、Web サーバー自身がサービスの一部として不特定多数のユーザーに提供される状況においては、操作性や管理、運用のしやすさも重要になってくるでしょう。

IIS 7の革新

IIS 7では、その構造を一新し、以前のすべてが一体化した構造から、各機能をモジュールとして物理的に独立させたモジュール化構造としました。これにより、用途に合わせ機能の構成を柔軟に変更することが可能になりました。

図1:IIS 6.0 と IIS 7.0 の構造の違い

IIS 7を構成するモジュールは、既定のもの以外に「IIS 拡張」と呼ばれる、文字通りIIS 7の機能を拡張するための様々なモジュールが無償で公開されています。これらを組み合わせることで、Webサーバー以外の様々な目的に使用することができるようになっています。

例えば、IIS 7の基本的な機能はWebサーバーですが、メディア配信用のIIS拡張を追加することで、リアルタイムなライブ配信なども可能なメディアサーバーとして構成することができます。

その他にも、アプリケーションのインストーラや、ネットワーク負荷分散、プロキシサーバー、Webサーバーのファームの管理機能など、様々な機能をもったIIS拡張が豊富に提供されています。

IIS 7を使用してシステムを構築する際には、このようなIIS拡張を有効に利用することで、構築にかかる工数や期間を圧縮できるだけでなく、ソフトウエアやハードウエアにかかるコストも抑えることができるでしょう。また管理、運用についても、同様に豊富に用意されたIIS拡張を用途に合わせて使用することができます。

以降、IIS 7で追加された管理機能および、 IIS拡張について紹介してきましょう。

著者
物江 修(ものえ おさむ)
日本マイクロソフト株式会社

日本マイクロソフト株式会社 Webエバンジェリスト。NET黎明期より、マイクロソフトとNTT docomoのジョイントベンチャー企業にて.NET Frameworkを使用したサービス開発に携わる。2004年、マイクロソフトに入社。インターネット開発製品のサポートエンジニアを経て現職に。現在はIISから ASP.NETまで、マイクロソフトのインターネット技術の啓発活動を行う。

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