バックグラウンドで音楽を再生する(後編)

2011年9月5日(月)
PROJECT KySS

ButtonのStoryboardを作成

「オブジェクトとタイムライン(B)」の下にある+ボタン(新規作成)をクリックし、新規のStoryboardを作成します(図8)。

図8:Storyboardの新規作成ボタン(+)をクリックする

「Storyboardリソースの作成」画面が表示されますので、「名前(キー)に「prevStoryboard」と入力し、[OK]ボタンをクリックします(図9)。

図9:「prevStoryboard」を作成する

アートボード全体が赤い枠線で囲まれタイムラインの記録が可能になります。「オブジェクトとタイムライン(B)」からPrevButtonを選択します。黄色の再生ヘッドが0の位置で、楕円に+マークの「キーフレームの記録」アイコンをクリックします。タイムライン上に楕円のマークが追加されます。次に、黄色の再生ヘッドを0.2の位置に移動し、プロパティウィンドウ内の[レイアウト] パネルにあるWidthに121、Heightに99と指定します。次に黄色の再生ヘッドを0.4の位置に移動し、Widthに131、Heightに109と指定します。タイムラインのコントロールパネルから[先頭のフレームに移動]アイコンをクリックして先頭のフレームに戻り、[再生]アイコンをクリックして、動きを確認してください(図10)。

図10:PrevButtonのStoryboardの動きを確認する

同様に、PlayButton、NextButtonにも+ボタン(新規作成)をクリックして新規Storyboardを作成していきます。PlayButtonはplayStoryboard、NextButtonにはnextStoryboardという名前にします。再生ヘッドは0.2と0.4の位置でWidthとHeightの値を変更してください。

またButton1にはbrowserStoryboardを作成し、上記と同様の手順でボタンのWidthとHeightの値を変更してください。

全て設定すると表1のようになります。

表1:各ボタンのタイムラインの設定

コントロール名 タイムライン(秒)
0 0.2 0.4
PrevButton Width=131
Height=109
Width=121
Height=99
Width=131
Height=109
PlayButton Width=131
Height=109
Width=121
Height=99
Width=131
Height=109
NextButton Width=131
Height=109
Width=121
Height=99
Width=131
Height=109
Button1(WebBrowser) Width=343
Height=82
Width=333
Height=72
Width=343
Height=82
uriGoButton Width=85
Height=76
Width=75
Height=66
Width=85
Height=76
 

次に今作成したStoryboardと各Buttonを関連付けます。[アセット]パネルの「ビヘイビアー」を選択し、ControlStoryboardActionを「オブジェクトとタイムライン(B)」内のPrevButton上にドラッグ&ドロップします。プロパティ画面が表示されますので、[共通プロパティ]パネル内のStoryboardにprevStoryboardを指定します(図11)。

図11:ControlStoryboardActionをPrevButton上にドラッグドロップし、プロパティのStoryboardにprevStoryboardを指定する(クリックで拡大)

同様に、PlayButton、NextButton、Button1上にもControlStoryboardActionをドラッグ&ドロップします。各プロパティのStoryboardにはplayStoryboard、nextStoryboard、browserStoryboardを指定します。

Expression Blendを終了してVS2010に戻ります。

実行して動作を確認してください。 実行した際にエラーが表示される場合があります。その時は、VS2010メニューの「ビルド(B)」から「ソリューションのクリーン(C)」、「ソリューションのリビルド(R)」を実行してください。それでもエラーが出る場合は、一度VS2010を終了して再起動してください。

WebBrowser.xaml上の[実行]ボタンにも同様にExpression Blend 4からStoryboardを設定してください。Storyboardの名前はgoStoryboardにします(図12)。Button(uriGoButton)のタイムラインの値は表1を参照してください。

図12:ControlStoryboardActionをuriGoButton上にドラッグ&ドロップし、プロパティのStoryboardにgoStoryboardを指定する(クリックで拡大)

Expression Blend 4で設定した「四角形」のButtonは、App.xamlの中にリスト4のように定義されています。

リスト4 (App.xaml)

~コード略~
  <Application.Resources>
  <Style TargetType="Button">
  <Setter Property="Template">
  <Setter.Value>
  <ControlTemplate TargetType="Button">
  <Grid>
  <Rectangle Fill="#FF1F1FCE" Stroke="#FFC61212" StrokeThickness="5"/>
  <ContentPresenter HorizontalAlignment="{TemplateBinding HorizontalContentAlignment}" VerticalAlignment="{TemplateBinding VerticalContentAlignment}"/>
  </Grid>
  </ControlTemplate>
  </Setter.Value>
  </Setter>
  </Style>
  </Application.Resources>
  ~コード略~

Buttonを元の形に戻したい場合は、の内容を削除すれば元の形のButtonに戻ります。

四国のSOHO。薬師寺国安(VBプログラマ)と、薬師寺聖(デザイナ、エンジニア)によるコラボレーション・ユニット。1997年6月、Dynamic HTMLとDirectAnimationの普及を目的として結成。共同開発やユニット名義での執筆活動を行う。XMLおよび.NETに関する著書や連載多数。最新刊は「Silverlight実践プログラミング」両名とも、Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)。http://www.PROJECTKySS.NET/

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