PR

vCenter Lab Managerのメリット

2011年9月6日(火)
福留 真二

Lab Managerの機能(3)―ネットワークフェンシング

ネットワークフェンシングは、同一ネットワーク上に同一のネットワーク情報(IPアドレス、ホスト名)を持つサーバを存在させる機能です。リンククローンなどの機能があれば仮想マシンの複製は容易になり、開発・テストの利便性は格段に増します。しかし、クローンを行ってもすべての情報をクローン元とクローン先で同一にすることは困難です。それはIPアドレス、ホスト名といったネットワーク情報は基本的に同一ネットワーク上で固有である必要があるためです。

図6:ネットワークフェンシングのない環境(クリックで拡大)

しかし、IPアドレスを変更することで、アプリケーションに影響が出る場合があるため、開発やテストを行う側から見ると、ネットワーク情報を変更せず、クローンで作成された仮想マシンを利用したいケースもあります。それを可能にするのがネットワークフェンシングです。ネットワークフェンシングは、同一ネットワーク上にまったく同一のネットワーク情報を持つ仮想マシンが存在することを可能にします。Lab Managerでは、ネットワークフェンシングを利用すると自動的にESX上に仮想NATルーターを作成します。その仮想NATルーターが各仮想マシンに外部向けのIPアドレスを提供します。外部のネットワークには、それぞれ固有のIPアドレスが割り当てられるため、ネットワーク情報が競合するといった問題は発生しません。このとき、当然OS上に変更は行われません。また、外部向けのIPアドレスの割り当てはすべて自動で実施するため、ユーザーは追加作業を行う必要はありません。ただし、ネットワークフェンシングの設定を行えば利用可能です。

図7:ネットワークフェンシングを利用した環境(クリックで拡大)

◆◇◆◇ コラム:ホストスパニングについて ◆◇◆◇

ネットワークフェンシングを行えば、同一のネットワーク情報を持つ仮想マシンの複数セットを作成できるようになり、非常に便利です。しかし、ネットワークフェンシングには制約もあります。それはネットワークフェンシングを使用するコンフィグレーション(Lab Managerが管理する仮想マシンのグループ)内の仮想マシンは、すべて同一のESX(i)上に存在しなければならないという点です。この制約により、vMotionやDRSの機能がありながらも、利用できないことになります。Configurationには、通常、複数の仮想マシンが存在するため、すべての仮想マシンが同一のESX(i)上で動作すると1つのESX(i)の負荷が高くなってしまうケースが想定されます。

最新のLab Manager4では、この制約がなくなりました。ネットワークフェンシングを利用している場合でも、Configuration内の仮想マシンが別々のESX(i)上で動作することができます。これを、ホストスパニングといいます。当然、vMotionで別のESX(i)に移動することも可能です。これには条件があり、ESX(i)上の仮想スイッチがvNetwork Standard Switch(以下vSS。仮想スイッチ)ではなく、vNetwork Distributed Switch(以下vDS。仮想分散スイッチ)で構成されている必要があります。vDSは、Enterprise Plusという最上位のライセンスでのみ使用可能です。

上記のようにネットワークフェンシングを使用する場合でも、vMotionなどを使い、リソースを効率的に使いたいケースでは、vDSの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

株式会社ネットワールド

株式会社ネットワールド所属。VMwareを中心とした仮想化関連製品のプリセールス、サービスデリバリーに従事。トレーニングやセミナーなどでスピーカーを担当することもしばしば。
最近注力しているのは、VMware vCloud Directorなどクラウド関連製品。慣れない概念や聞いたことのない用語と悪戦苦闘する毎日。地方から出てきたITを使いこなせないアナログSEで苦手なものは機械全般。

連載バックナンバー

Think IT会員サービス無料登録受付中

Think ITでは、より付加価値の高いコンテンツを会員サービスとして提供しています。会員登録を済ませてThink ITのWebサイトにログインすることでさまざまな限定特典を入手できるようになります。

Think IT会員サービスの概要とメリットをチェック

他にもこの記事が読まれています