vCenter Lab Managerのメリット
Lab Managerの機能(4)―IPプール
IPプールは事前にIPアドレスのプールを定義しておき、ユーザーが作成する仮想マシンに自動的に定義されたプール内からIPアドレスを割り当てる機能です。これにより、管理者はExcelなどでIPアドレスの管理台帳などで管理する負担などから解放されます。同様のことはDHCPサーバでも可能ですが、DHCPサーバをわざわざ構築しなくとも、IPプールにより、IPアドレスの自動割り当てが可能になります。また、先述のネットワークフェンシングを使用する場合はDHCPサーバを利用できないため、IPプールを使用する必要があります。
Lab Managerの機能(5)―リース期間の設定
ユーザーに自由に仮想マシンをデプロイする権限を与えることはユーザーの観点からは好ましいといえますが、管理者の観点からはあまり好ましくありません。なぜなら、ユーザーが、不要になった仮想マシンを適切に削除してくれるとは限りませんし、不要な仮想マシンを作成してしまう可能性も否定できません。その結果、仮想マシンの乱立につながる可能性があります。それを防ぐために、Lab Managerではリース期間の設定を行えます。定義されたリース期間に達した仮想マシンは自動的に停止します。また、一定期間使用されていない仮想マシンの実体のファイルを削除するといったことも可能です。上記のように、通常は管理者が手動で確認しながら管理を行わなければならない仮想マシンのライフサイクルも、Lab Managerを使用すれば自動で管理が可能になり、結果、管理者の負担を減らすことができます。
Lab Managerの機能(6)―ライブラリ
ライブラリとは、仮想マシンを保存しておく領域です。ユーザーは通常はワークスペースで仮想マシンを使用します。なお、ワークスペースとは、[組織]内でユーザーが操作するスペースを意味します。
例えば、開発者がある仮想マシンで開発していてバグなどを発見した場合に、その状態を保存しておきたいケースがあります。そのような場合には、ライブラリに保存しておき、後からその状態の仮想マシンを簡単にデプロイすることが可能になります。また、ライブラリに保存している状態の仮想マシンは他のユーザーと共有することもできるので、複数のユーザーでバグ情報を共有することが容易になります。