はじめてのWindows Azure Accelerator for Web Roles

2012年2月29日(水)
田口 一博小木 ナツキ

PHPからSQL Azureを使うための設定

  1. [田口] デフォルトでは、PHPからSQL ServerやSQL Azureにアクセスするときに使うMicrosoft SQL Driver v2.0 for PHPがインストールされないので、Microsoft SQL Driver v2.0 for PHPをインストールするようにスタートアップタスクを編集しよう。
  2. [小木] え~っと、ServiceDefinition.csdefを確認してみると・・・Startupフォルダ の ConfigureIIS.cmd がスタートアップタスクですね。
  3. [田口] そうだね。そのConfigureIIS.cmd でWebpicmdlineを使ってPHPをインストールしているから、その後ろにSQLDriverPHP53IISを追記するだけだよ。
  4. [小木] はい。追記しました!

ConfigureIIS.cmd 変更後(33行目)

"%~dp0Webpicmdline.exe" /products: WDeployNoSMO,PHP53,MVC3,SQLDriverPHP53IIS /log:webpi.log /AcceptEula >> startup.log 2>> starterror.log

Webロールアクセラレーターの更新間隔

  1. [田口] Webロールアクセラレーターでは、デフォルトだと15秒ごとにサイトの更新チェックをして同期を行うんだけど、今回は試しでもあるので間隔を長くしておこうか。
  2. [小木] 間隔が長いと時間差がでませんか?お試しでも短い方が良いと思うんですけど・・・。
  3. [田口] うん、無料評価版を使っていなければ、そのまま設定(15秒)の方が素早く更新されるからWebロールアクセラレーターの良がわかりやすいんだけどね。ただ・・・
  4. [小木] ただ?
  5. [田口] Webロールアクセラレーターは、更新チェック・同期の処理を行うときにストレージにアクセスするから、15秒だと無料評価版の無料で利用できるストレージ トランザクション50,000 回を数日で使い切っちゃうよ。
  6. [小木] ほ~、そうなんですね。デフォルトのままだと、どのくらい使うのですか?
  7. [田口] 更新頻度にもよるけど、最大1インスタンスで50万回/月を超えるね。
  8. [小木] 50万回!っていくらなんだろう(ドキドキ)。あ、50円以下だった・・・。(※2012年1月31日現在)

  1. [田口] 金額の問題というより、無料評価版は支払い制限機能で最初0円の設定がされていて、課金されないように制限がかかっているからね。はじめて使うなら更新まで時間が多少かかっても、制限を解除しないで使用制限内で試した方が安心でしょ。

→参照:使用制限:料金 - Windows Azure

  1. [小木] 確かにそうですね。では、ロールのプロパティの設定にあったSyncIntervalInSecondsの値を180に変更しておきます!(画面7)

画面7:更新間隔の変更(クリックで拡大)

WebロールアクセラレータープロジェクトをWindows Azureに配置

  1. [田口] これで準備完了だね。Azureに配置してみようか。
  2. [小木] では、Azureに配置していきます!

[ソリューションエクスプローラー] にあるクラウドサービスプロジェクトを選択し、右クリックして表示されるメニューから[発行]を選択します(画面8)。

画面8:ソリューションエクスプローラーから発行を選択(クリックで拡大)

[Windows Azure アプリケーションの発行] ダイアログが表示されますので、[サインインして、資格情報をダウンロードする]をクリックします(画面9)。ブラウザが起動して、資格情報のダウンロードが行われますので、適当な場所に保存します。

※管理ポータルにサインインしていない場合は、表示されたページにある[Sign in]をクリックしてサインインする必要があります。

画面9:Windows Azure アプリケーションの発行(クリックで拡大)

資格情報の保存が終わったら、[インポート]ボタンをクリックして、ダウンロードした資格情報ファイルを選択します。インポートが完了するとサブスクリプションが選択可能になるので、選択して[次へ]をクリックします(画面10)。

画面10:サブスクリプションの選択(クリックで拡大)

[ホストされているサービス]に前回作成したホステッドサービスの名前が入っていることを確認します。[すべてのロールのリモートデスクトップを有効にする]にチェックをつけて、ユーザー名とパスワードを入力し、[OK]をクリックします。すべて良ければ[発行]をクリックしてください。Azureへの配置が開始されます(画面11)。

画面11:Windows Azure 発行設定(クリックで拡大)
  1. [小木] 後はお茶でも飲みながら待つだけ♪
スカイコード株式会社

主にマイクロソフトの技術を中心としたプログラマ兼システム管理者兼コンサルタント兼雑務係として従事。Microsoft Azureで少しでもラクに楽しく生きていこうと企む毎日。基本怠け者。

株式会社タクシーサイト

タクシーサイト開発担当。業務システムの開発に4年間従事。PHP、Object Pascal、C#などでプログラムの基礎の基礎を学び、その後他業種へ転職。ブランク後現在の会社に入社し、クラウドを一から勉強中。

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