実践「Heroku」をセットアップしてサンプルアプリを動かそう
(MacOSXの方向け)Gitの準備
Rails開発の前にまずGit(http://git-scm.com/)が必要なので、Gitをインストールします。RailsInstallerを使用した場合はGitも一緒にインストールされるため、Gitのインストールは不要です。以下のコマンドをターミナルで実行してください。
$ brew install git
Gitのインストールが完了した後、以下のコマンドを実行してGitの設定を行っていきます。
$ git config --global user.name "<あなたの名前を入力してください>" $ git config --global user.email "<あなたのメールアドレスを入力してください>" $ git config --global credential.helper osxkeychain
(MacOSXの方向け)Bundlerの準備
RailsInstallerを使用していない方はBundler(http://gembundler.com/)もインストールしておきましょう。RubyのGem(ライブラリ)のバージョン管理のためのツールです。
$ gem install bundler $ bundle -v Bundler version 1.1.3
Ruby on Rails環境の構築
ようやくRuby on Rails環境の構築ですね。RailsInstallerを使用して一気に環境構築された方も、ここからは一緒にやっていきましょう。まずRuby on Railsプロジェクトを作成するためのディレクトリを作成し、本稿執筆時点で最新のRuby on Railsをインストールします。
$ mkdir -p ~/dev/ror $ cd ~/dev/ror $ echo "source 'https://rubygems.org'" >> Gemfile $ echo "gem 'rails', '= 3.2.5'" >> Gemfile $ bundle install
インストール完了後、Ruby on Railsのプロジェクトを作成します。
$ bundle exec rails new mini_blog -T # ...自動的に基本的なファイルが生成される...
簡単に動作確認してみましょう。次のコマンドを実行してサーバを立ち上げ、ブラウザで表示確認してください。
$ cd mini_blog $ bundle exec rails server => Rails 3.2.5 application starting in development on http://0.0.0.0:3000 => Call with -d to detach => Ctrl-C to shutdown server [2012-06-11 16:04:11] INFO WEBrick 1.3.1 [2012-06-11 16:04:11] INFO ruby 1.9.2 (2012-02-14) [x86_64-darwin11.3.0] [2012-06-11 16:04:11] INFO WEBrick::HTTPServer#start: pid=6084 port=3000
http://0.0.0.0:3000/ にアクセスした時に、図のような画面が表示されていれば、Ruby on Rails環境の構築が正常にできていることになります。この画面が確認できたら、ターミナルに戻ってコントロールキーとCを同時押ししてください。サーバが停止します。
図1:動作確認 |
サンプルアプリケーションの作成
ここからは少し早足でサンプルアプリケーションを作成したいと思います。以下のコマンドをターミナルに打ち込んでいってください。
$ rm public/index.html $ bundle exec rails g scaffold blog title:string body:text $ bundle exec rake db:migrate
さらにconfig/routes.rbの中身を編集します。
MiniBlog::Application.routes.draw do resources :blogs root to: "blogs#index" # この行を追加する # ...コメントがたくさん書いてある... end
以上の手順を終えた後、再度 bundle exec rails server でサーバを立ち上げ、http://0.0.0.0:3000/ にアクセスすると、図のようなサンプルアプリケーションが立ち上がるはずです。次のページからはこのアプリケーションをHerokuにデプロイしようと思います。
図2:サンプルアプリケーション |
念のため、ここまで作った内容をGitに保存しておきましょう。
$ git init # Gitのリポジトリを作成 $ git add . # 作成したファイルをステージに登録 $ git commit -m "initial commit" # ステージに登録されたファイルをコミット
こうすることで、次のページで手順を間違えたとしても、ここまでの内容に戻すことができます。
連載バックナンバー
Think ITメルマガ会員登録受付中
全文検索エンジンによるおすすめ記事
- Active Recordのその先へ ~RailsでMongoDBを使う~
- クラウドプラットフォーム「Heroku」の活用
- Rails4をはじめよう
- RailsのテストフレームワークRSpecの基礎知識
- Rails技術者認定試験運営委員会、Ruby on Railsのエントリー資格「Rails4ブロンズ試験」を発表
- Node.jsとExpress.jsで開発したWebアプリをeXcaleで動かす
- Rails技術者認定試験運営委員会、「Rails4シルバー試験」の予約開始を発表
- VirtualBoxやVagrantを用いたRails開発環境の構築方法(後編)
- COBOLエンジニアが次に開発しなければいけないものとは?
- 言語+フレームワークで選ぶ