youRoomとPivotalTrackerではじめる無駄のないコミュニケーション

2012年6月14日(木)
西見 公宏(にしみまさひろ、@mah_lab)

前回はiPhoneアプリ「AnkiBlank」をご紹介した後、アプリを開発し続けながらサーバ側も開発し続ける上での課題を挙げ、その解決策として適切なツールを使っていく必要があるということを説明しました。今回はコミュニケーションツールとして使用したyouRoomとPivotalTrackerについて、より詳細にご説明してまいります。

youRoomとは

youRoom(http://youroom.in/)はグループでの情報共有と共同作業を支援するツールです。ソニックガーデンではyouRoomの開発/運用を行う傍ら、youRoomをフル活用して様々なプロジェクトを推進しています。

 図1:AnkiBlank開発ルーム

youRoomをコミュニケーションの要としている理由として、以下が挙げられます。

  • チャットと違い、非同期であること
  • コメントが構造化されること
  • タスク管理と統合されていること

ここからは、それぞれの理由について説明していきます。

チャットと違い、非同期であること

ソフトウェア開発の要であるプログラミングには、一定の集中した時間が必要です。相手の時間を拘束するような、例えばチャットといったツールでコミュニケーションを取ってしまうと、せっかくの集中した状態が崩されてしまい、生産性が下がってしまいます。このような理由から、非同期にコミュニケーションを取るということを大切にしています。

コメントが構造化されていること

 図2:階層化された議論(クリックで拡大)

議論の論理構造に従ってコメントをつけることが出来るため、時間がたってもどのような議論が行われていたか一目で理解することが出来ます。後から仕様についての議論が発生するソフトウェア開発では、必須の機能です。

タスク管理と統合されていること

 図3:タスクはコミュニケーションです(クリックで拡大)

グループ内で投稿、またはコメントがついた場合は、ホーム画面で一番上に「注目中」として表示されます。ホーム画面では、参加している全てのグループの「注目中」投稿を見渡すことが出来るので、何を見て、何を見ていないのか、グループを横断して確認することが出来ます。確認したら「注目中」をオフにすることで、自分のタスクを管理することが出来ます。

ただし、youRoomだけでタスク管理をしていたのでは、これからどんな機能を作っていくのか、今どんな機能を作っているのか、また過去に作成した機能の一覧等を管理することが出来ないので、この部分を次のページでご紹介するPivotal Trackerで補完しています。

 図4:Pivo化の例(クリックで拡大)

余談ですが、図4のようにyouRoomの議論の中で開発タスクが発生した場合、忘れずにPivotal Trackerに登録します。ソニックガーデンではこれを「Pivo化」と呼んでいます。このようにyouRoomによるタスク管理とPivotal Trackerによる開発タスクの管理をうまく組み合わせてプロジェクトを推進しています。

youRoomのはじめ方

youRoomのはじめ方については nanapi (http://nanapi.jp/web)にて説明のためのページを作成しています。詳しくは以下のリンクをご参照ください。

youRoomのはじめ方(スタートアップガイド)
youRoomにメンバーを紹介する方法
youRoomでトピックを投稿する方法
youRoomでカテゴリを使う方法
youRoomを無料でアップグレードする方法(ファンプラン)

次のページでは開発タスクを管理するPivotal Trackerというツールについてご紹介します。

著者
西見 公宏(にしみまさひろ、@mah_lab)

SonicGarden プログラマー。
ソフトウェアパートナーシップによる受託開発をRuby on Railsで携わる傍ら、エンタープライズ向けCRM「Keepintouch」のメインプログラマーを務める。ブログはこちら

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