Cloudforce Japan 2012 徹底特集
クラウドインテグレータ
クラウドを専業にしたSIerは、クラウドインテグレータと呼ばれています。独立系のクラウドインテグレータはまだまだ数が少ないのですが、その中の最大手の一社、アピリオにお話を聞くことができました。
アピリオ Inc.
2006年に設立されたアピリオは、米国に本社を構えています。日本には、現在約40名のスタッフがいます。セールスフォースから出資も受けており、Salesforce、そしてAWS(Amazon Web Services)やGoogle App Engineといったクラウドテクノロジーを活用したシステム開発、コンサルティングを専業としています。
同社では、デベロッパーとコンサルタントを両立できる人材を採用するという方針をとっています。クラウドにおける開発プロジェクトは、コンサルティングと開発業務の垣根が曖昧で、さらにアジャイルなプロジェクト推進が求められます。また、開発の難しさや複雑さは、クラウドの中に隠蔽されることが多く、技術力だけではなく、顧客とのコミュニケーション、問題解決の提案力などが求められます。そのような背景の中、同社の採用方針は、クラウドインテグレータとしてのスタイルを追求する中で導き出された必然であるという印象を受けました。
Developer Zone
Developer Zoneと名付けられたスペースでは、開発者向けの様々な催しが行われました。
その中でもMini Hackコーナーでは、ハッカソンのようなイベントが開催されました。
Mini Hackコーナーでは、いくつかの開発課題が提示されました。参加している開発者たちは、その場で開発を行い、課題の要件を満たしていることが認められればクリアとなります。課題は合計6つ提示され、先着順に応じて賞品が贈られました。
課題には、以下のようなものがありました。
■■ Force.comインテグレーション Mini Hack ■■
<課題>
Force.comアプリケーションとHerokuでホストされるWebサービスを統合しよう!
<要件>
- Force.com Developer Editionのアカウントが必要です(新しく作成される場合はhttp://bit.ly/dfcjsignup )。
- 役職「CEO」の取引先責任者が新しく作成されると、その姓/名/役職/メールアドレスがメッセージタイプの情報と共に、Webサービス(http://cfj-minihack.herokuapp.com)に送信されるようにしてください。
- Webサービスへのデータの送信には、次のようなJSON形式を使用してください。
{ “firstName”: “Marc”, “lastName”: “Benioff”, “email”: “ceo@salesforce.com”, “msg_type”: “ceo alert” }
また、パートナーブース、セッションブースも設けられており、パートナー各社によるSalesforceの開発者を対象にした発表が行われました。
ビジネスマンを対象にしたほかのスペースとは異なり、Developer Zone全体としては、開発者を対象にした独特の空気がありました。イベントの最後には開発者によるLTも行われ、Web系スタートアップのイベントに来ているような感覚でした。他のエンタープライズIT系のイベントではなかなか見られない体験でした。