新型マインドストームEV3が彩るアイデアロボットの競演「ロボTRY」決勝イベントレポート

2013年12月11日(水)
Think IT編集部

新型レゴ マインドストームを使った楽しいアイデアの数々

前製品のNXTから6年ぶりの新型となる、レゴ マインドストームEV3(以降、EV3)の発売が2013年9月から日本でも開始された。「ロボTRY」は、そのEV3を使ったアイデアロボットコンテスト。11月24日、東京千代田区のグラントウキョウサウスタワーにて決勝大会が行われた。

(左)会場の様子/(右)司会を務める工藤竜平氏(クリックで拡大)

本イベントは、EV3の発売直後である2013年9月20日にエントリーを開始。10月~11月の予選を経て、勝ち残った12組が決勝に進出した。出場者たちはほとんど情報のない状態から、EV3の新しい機能を体験しつつ、可能性を探ってきた。

わずかな開発期間の中で見事決勝進出を果たしたのは、学生から社会人まで、多彩な顔ぶれからなる全12組のチーム。仲間同士、親子同士で力を合わせて作った自信作を発表した。

決勝出場チームの作品紹介

決勝出場チームを写真とともに紹介していく。

作品名「太鼓でどんどん」/チーム名「高専太郎」

トップバッターのチーム「高専太郎」が発表した「太鼓でどんどん」は、レゴで作られたコース上を色分けされたボールが転がり、正しいタイミングでボールの通過時にボタンを押すとスコアが加算される音楽ゲーム。アナログのコースをボールが走る機構も作りこまれており、ゲームという要素が加わって、誰もに楽しんでもらいたいという意気込みが伝わってきた。

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作品名「ben-K」/チーム名「かつら」

トイレに行きたいけれど個室が空いているかわからない。個室が開くのを待つのも面倒。そんな気苦労(?)を全自動トイレ個室予約ロボットが解決する。「ben-K」は自分の代わりにトイレを偵察し、空きがあれば個室を予約、空いてなければその場で待機して空いた事を知らせてくれる。ちょっとした生活の一コマを大まじめに作りこんだ作品だ。

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作品名「2wayUFOキャッチャー」/チーム名「ASONDEMITA」

UFOキャッチャーの中にぶら下がったEV3がお菓子をつかみ取りする「2wayUFOキャッチャー」。ローカル環境ではもちろん、遠隔操作でもお菓子のつかみどりを楽しむことができる。参加チームの地元ではハロウィンパーティが町を挙げて行われており、訪れた子どもたちにとても好評だったようだ。可愛らしい本体のデコレーションも印象的だった。

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作品名「宇宙エレベーター」/チーム名「えりたけんちゃん」

高度3万6千キロの宇宙空間にエレベーターで行くことのできる宇宙エレベーターは現在多くの人の関心を集めているが、この宇宙エレベーターをテーマにしたロボットによる競技も行われている。チーム「えりたけんちゃん」からは、EV3を使って実際の競技で200mを昇ったクライマー(昇降機)が出品された。椅子の上でケーブルを持ち、クライマーが昇る様子も紹介され、実際の宇宙エレベータが動く様子をイメージすることができた。

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作品名「ディテクターくん」/チーム名「ニケ」

WRO日本大会で5回優勝という輝かしい成績を持つチーム「ニケ」による「ディテクターくん」は走行ユニットと消化ユニットの2つのEV3からなる早期消化用ロボットで、建物のマップ情報をもとに、障害物を避けながら照度センサーや熱センサーを駆使して火元を判別、消化を行う。2台のEV3はBluetoothによって接続されており、センサーユニットの情報をもとに走行ユニットで的確な消化位置に移動。人のいない時間帯などに実力を発揮する。

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作品名「Fisans」/チーム名「くろだ 02」

忘れ物を探し、気づかせることのできるシステム「Fisans」は、例えば上映後の映画館やデパート等で、清掃と同時にロボットが忘れ物や落し物を見つけ、持ち主の元へ素早く届けることができる。
発表した黒田幹大さんは、小学校6年生の頃からJST(科学技術振興機構)の主催する未来の科学者養成講座に参加、また独学でC#を学ぶなど、若干中学3年生ながら科学技術に関する知識も豊富で、終始堂々と作品を説明していた。
決勝大会のためにはるばる長崎から上京したものの、翌日から期末試験を控えていたため、短い滞在時間となってしまった。それでも、他の参加者に大きな存在感を与えていた。

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