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ベアメタルの今を語り尽くすイベント「第1回OCDETベアメタルWG勉強会」レポート

2015年2月26日(木)
高橋 正和

リンク、SoftLayer、GMOアプリクラウド、IDCフロンティアがサービスを紹介

事業者編としては、まずリンクの山本誠一郎氏が、同社の「ベアメタル型アプリプラットフォーム」を紹介した。

氏は、サービスの特徴としては、「GUIから物理サーバーをプロビジョニング」「物理サーバーの性能にクラウドの操作性とスピード」「ハードウェア障害が発生しても新しいベアメタルで迅速に復旧」の3つを挙げた。そして、AWSの同価格帯のインスタンスに比べて2〜5倍のパフォーマンスがあるというデータを紹介した。

機能としては、コンロールパネルからのサーバー作成や、LVMのスナップショットを使ったバックアップとユーザー自身によるリストア、障害時の自動リストア、バックアップを使ったサーバーの複製やスペックアップが紹介された。

そのほか利用ケースとして、クラウドから移行してサーバー台数を減らす例や、期間の限られるイベントサイトの例、クラウドはわかるがサーバー選定の経験がない管理者の例を山本氏は挙げた。

山本誠一郎氏(リンク)

図10:山本誠一郎氏(リンク)(クリックで拡大)

リンク「ベアメタル型アプリプラットフォーム」の特徴

図11:リンク「ベアメタル型アプリプラットフォーム」の特徴(クリックで拡大)

続いて、GMOインターネットの「GMOアプリクラウド」について、専用サーバーの背後で動いているベアメタルプロビジョニングが紹介された。現在実運用しているOpenStackベースのシステムを郷古直仁氏が、次期システムのために検証中のIronicを柳匡哉氏が解説した。

郷古氏は、ベアメタルプロビジョニングのツールとして、最初期のkickstart/preseed(それぞれRed Hat系とDebian系のインストーラのスクリプト)のシステムや、Relax-and-Recover(rear)を利用したシステムを紹介。GMOアプリクラウドのシステムとしては、Excelで管理したデータをPythonで読んでCobblerで起動するシステムと、そこから自動化して、OpenStack HavanaのBaremetal Computeを改造してAnsibleからCobblerで起動する現行システムを解説した。

さらに、現行のシステムについて、構成やプロビジョニングのプロセスを解説した。Ansibleの変数定義のYAMLファイルを生成し、AnsibleからCobblerでOSをインストール、そのあとでスイッチのAPIからVLANを設定するという。

ただし、この方法ではインストールに時間がかかることや、OSの種類の制限などがあることから、Ironicを検証しているという。

Ironicの検証については柳氏が報告。イメージ準備や空VM準備、TFTPサーバー設定、iSCSIなどについて説明したあと、遭遇したさまざまなエラーについて解説した。また、バグの修正をしたことや、オブジェクトストレージのSwiftを使わずnginxを使う改造などについても柳氏は触れた。

郷古直仁氏(GMOインターネット)

図12:郷古直仁氏(GMOインターネット)(クリックで拡大)

GMOアプリクラウドの現在のプロビジョニングツール

図13:GMOアプリクラウドの現在のプロビジョニングツール(クリックで拡大)

柳匡哉氏(GMOインターネット)

図14:柳匡哉氏(GMOインターネット)(クリックで拡大)

IBMの北瀬公彦氏は、同社のSotLayerについてというより、ベアメタルクラウド全般の意義について語った。

氏はベアメタルクラウドについて「ホスティングとクラウドのいいところどり」と表現して、仮想サーバーと比べたパフォーマンスや、ハイパーバイザーに脆弱性が発見されたときの対応、コストパフォーマンスについて紹介した。

また、物理サーバーも仮想サーバーも同じようにセルフサービスによりオンデマンドで作成できるとSoftLayerのサービスを紹介。仮想サーバーのイメージを物理サーバーに移行する機能についても説明した。

ベアメタルクラウドの用途については、HPCや、ビッグデータ、データベース、ゲームのバックエンド、ベアメタルクラウド上のプライベートクラウドを紹介。そのいくつかについては、SoftLayerでの構成例を挙げてみせた。

北瀬公彦氏(IBM)

図15:北瀬公彦氏(IBM)(クリックで拡大)

ゲームサーバーにSofLayerのベアメタルクラウドを使う例

図16:ゲームサーバーにSofLayerのベアメタルクラウドを使う例(クリックで拡大)

IDCフロンティアの金井崇氏は、同社の「IDCFクラウド ハードウェア専有タイプ」を紹介した。仮想マシン1つが物理サーバーを専有するタイプのサービスだが、仮想マシンイメージをすべて超高速フラッシュストレージであるFusion-ioのioMemoryに置いているのが特徴だという。

氏は開発の動機として、「ioMemoryは高速だけど高い、時間貸しをしたら売れるんじゃないか」と考えたと紹介した。

苦労した点としては、VM削除時の追加ディスクの消去や、VM作成で追加ディスクを作るための制限を紹介。さらに、肝心のディスクベンチマークで性能が出にくいという状態だったため、ファイルシステムのパラメータのチューニング、マウントオプション、I/Oスケジューラ、ディスクイメージの作成方法の変更などによって、物理サーバーと同等の性能まで高速化したと報告した。

金井崇氏(IDCフロンティア)

図17:金井崇氏(IDCフロンティア)(クリックで拡大)

IDCFクラウド ハードウェア専有タイプ

図18:IDCFクラウド ハードウェア専有タイプ(クリックで拡大)

※記事内に一部「GMOクラウド」と表記されていましたが正しくは「GMOアプリクラウド」です、お詫びして訂正致します。(2015/3/30)

フリーランスのライター&編集者。IT系の書籍編集、雑誌編集、Web媒体記者などを経てフリーに。現在、「クラウドWatch」などのWeb媒体や雑誌などに幅広く執筆している。なお、同姓同名の方も多いのでご注意。

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