現在の開発者像とは―いくつもの言語を使い、将来に期待を寄せているが、不安の種はテクノロジーについていくこと
Developer Insights Reportの新たな調査で、現在の開発者に関する興味深い特徴が明らかになった―いくつもの言語に堪能で、業界の話題をさらうようなイノベーションが次々に現れるのを喜んでいるものの、同時にそれらに圧倒されているという開発者像が浮かび上がったようだ。
このレポートはApplication Developers AllianceとIDCによって初めて実施されたものだ。コーディングに使用している言語や、取り組んだプロジェクトの種類、仕事に対する姿勢、将来の抱負などのテーマについて、850人以上の開発者を対象に調査が行われた。
もう一つ重要な発見があった。女性開発者数もまた増加傾向にあり、最近テクノロジー業界で女性が注目されていることが現実の結果に表れたことを示している。報告で明らかになったことを、以下で詳しく見てみよう。
まずは、いいニュースから
調査では、最近の開発者の多くが、多数の言語を使いこなせる人たちであることが判明した。約88%が2つ以上の言語を知っており、昨年使用した言語が2~4つの人(70%)が最大の割合を占め、18%は5つ以上の言語を使用していた。
業界における女性の数も増えている。開発者全体の25%を占めるのみではあるものの、その数は彼女らが初めてこの仕事に就いた年から42%も上昇している。
回答者の87%はモバイル開発を担当しており、最もよく用いられるプログラミング・スキルはJavaである(68%が中程度または高度なレベルのスキルを持っている)。割合としては71%という大部分の開発者が、ビジネス用アプリと消費者向けアプリの両方に取り組んでいる。
マイナス面
このレポートでは、ソフトウェアやウェブ開発のマイナス面も調査されている。
プロジェクトが失敗した理由という質問への回答を見てみると、上位三つの理由は、開発要件が変更された、または十分に実証されていなかった(48%)、資金またはリソースの不足(40%)、チームや組織のマネジメントが不十分(37%)、であった。
そして、今後の課題がある。回答者の最大の関心事は、最新のテクノロジーやツールに精通することだと分かった(問題解決に、検索エンジンやオンライン・フォーラムを利用しているプログラマーは多い)。質の高いコードを書く能力を維持すること、ワークライフバランスを保つこと、がそれぞれ2位と3位にランクインした。
この結果から、胸躍るような新しいテクノロジーや機能に貢献する人たちは、私生活よりも仕事により重きを置いていることが明らかとなった。また、このランキングから、開発者の疲労が高まっているという結果を企業はより真剣に考慮すべきだろう。
開発者の興味の対象
分析は明るい話題で終わらせることにしよう。開発者が将来、何に期待しているかという質問である。 44%が、最も期待する成長途上のテクノロジーはウェアラブル―Apple Watchやその他―であると回答した。39%がロボット工学を挙げ、35%がモノのインターネットを消費者に浸透させることだった。
最下位はドローンで、19%だった(どうやらドローンに対し、開発者はガジェット愛好家ほど興味をそそられないらしい)。
この報告書は全39ページであるが、丹念に読み進める価値はある。オープンソースのソフトウェア、開発者の経験、ツールの利用状況やクラウド・コンピューティングへの依存度なども調査の対象となっているためだ。
「Alliance Global Developer Insightsの調査により、開発者の世界はますます多様になり、現代ビジネスから要求される、ますます複雑でストレスのかかる案件に取り組んでいることが示された」と報告書は結論づけている。「この調査では、現代のアプリ開発の本質に関する幅広い視野が示された。注目を集めるフロントエンド開発や消費者向けアプリ開発者の台頭、ソフトウェア開発チームが小規模であることから、アジャイル開発手法が引き続き採用されていることなどにハイライトを当てることとなった」。
画像提供:
トップ画像:Phil Whitehouse
その他画像:Application Developers Alliance
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※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちらをご覧ください。
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