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開発ツールの導入とライセンス管理

2010年4月26日(月)
藤井 等

ツール・クラウドというアプローチ

ツールの導入やライセンスの管理に関する課題に対し、エンバカデロ・テクノロジーズ(以下、エンバカデロ)では、クラウド的なアプローチを採ることで、解決策を用意しています。「クラウド的」と言ったのは、いわゆるクラウド環境でツールを使うのではなく、クラウド・コンピューティングの一般的な特長を生かして、あくまでもツールは従来通りローカル環境で動かすからです。

多くのプロジェクトでは、ローカルのワーク・ステーションを駆使した開発が一般的であり、ツールの稼働環境そのものをクラウド化してしまうメリットはあまりありません。ここで着目しているのは、ツールの供給と管理です。

エンバカデロが提供している「Embarcadero ToolCloud」と呼ばれるこのインフラは、(a)ツールのライセンス管理を行うコア部分のサーバー機能と、(b)ツールの供給を行うサーバー機能に分かれます。

(a)ライセンス管理サーバーでは、各ツールのライセンスの割り当てを行います。どのライセンスをどの部署のだれに割り当てるか、またどのグループでシェアするか、どのグループにはアクセスできないようにするか、といったライセンスごとの細かい制限を定義できます。

これらの情報は集中管理され、実際の利用状況もモニターできます。このため、どのプロジェクトにどのライセンスを割り当て、実際どの程度使用されているか、また、使用されていないかといった情報を一元的に扱うことができます。

(b)ツールの供給サーバーは、ベンダーが提供するダウンロード・サーバーと利用者の中間に立ち、社内で利用するツールのインストール・イメージをキャッシュします。特定のバージョンだけを利用可能にしたり、新しいリリースが出るたびにキャッシュを更新したりと、自由に制御できるので、社内での利用形態に合わせて適切なインストール・イメージを用意しておくことができます。

ツール・クラウドの適用例

Embarcadero ToolCloudが備える、もう1つ面白い機能が「InstantOn」です。これは、インストール操作を行うことなく、ワン・クリックでツールを起動することができる仮想化技術です。通常はインストーラによるインストール(ファイルの配置やレジストリの書き換えなど)など、使うまでの事前準備が必要ですが、この機能を使えば、インストール作業を必要とせず、すぐにツールを利用できます。

もちろんツールをカスタマイズして使いこなしたい場合には、通常のインストールの方が適していますが、ちょっとだけ使いたい、データを確認するだけのために起動したい、などといった需要にはInstantOnが便利です。

エンバカデロでは、取り扱っている各ツールにToolCloud向けライセンス・オプションを設けており、企業内でToolCloudを利用できる環境を構築できるようにしています。

これに加えて、「All-Access」という、エンバカデロのすべてのツールにアクセスできるライセンス・パスを組み合わせると、プロジェクトでのツール利用や、標準化のインフラとしてのツール導入の需要に、うまく適合させることができます。

プロジェクト内での人員の入れ替え、次のプロジェクトでの担当者の変更などについては、ToolCloudのライセンス管理機能で確実に管理します。一方、一時的な需要や、新しい価値を提供するための、毎日使うわけではないツールについては、複数のプロジェクトでの利用を前提に、All-Accessのパスを用意します。

All-Accessでは、2~3つのツールの費用で、約20種類のツールを利用できる権利が得られます。1人で使うとなると、マルチタレント・エンジニアでないと難しいかもしれませんが、社内でシェアするライセンスとして導入するならば、十分な投資対効果が得られます。

ToolCloudは、現在エンバカデロのツールで利用可能になっています。複数バージョンの利用も可能なので、プロジェクトごとにバージョンを使い分ける開発スタイルにも適合します。

この仕組みは、ツールのライセンス管理や導入に苦慮している人にとっては、とても有効で、こうした方に紹介をすると、大変興味深く聞いていただいています。この仕組みをさらに拡張して、エンバカデロのツール以外にも利用できるようにすると、さらに役立つと思いませんか。

さて、ここまで4回にわたって、開発ツール・ベンダーの立場から、ツールの問題点と課題について考えてきました。ツールはあくまでも道具です。それをうまく活用して付き合っていくことも、大事な技術力なのだと思います。

エンバカデロ・テクノロジーズ 日本法人代表
千葉大学文学部行動科学科卒業。石油関連会社でGISなどの開発を経験したのち、1995年、ボーランドに入社。マーケティングとしてJava開発ツールJBuilderやVisiBrokerなどミドルウエア製品の立ち上げを行う。2008年7月、ボーランドの開発ツール部門を合併したエンバカデロ・テクノロジーズに移籍。2009年1月より日本法人代表を務める。

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