Open Source Summit Japan 2018開幕 Jim Zemlinの講演に続きAGLやHyperledgerの事例を発表

2018年8月10日(金)
高橋 正和

Automotive Grade Linuxは「Code First」

The Linux Foundationで自動車向けLinuxプロジェクトAutomotive Grade Linux(AGL)のExecutive Directorを務めるDan Cauchy氏は、「AGL State of the Alliance」と題してAGLを紹介した。

Automotive Grade LinuxのExecutive DirectorのDan Cauchy氏

AGLには現在127社のメンバーがおり、次々とメンバーが増えているという。2018年の新規参加企業にはAmazonやBoseもいる。

AGLに2018年に加入したメンバー企業

AGLのミッションは、エコシステムを単一のプラットフォームの上に作ることだという。共通のミドルウェアを用意してセキュリティにも対応する。「細分化された状況はアプリ開発者には望ましくない。AGLは1つに絞ることでフラグメンテーションを避ける」とCauchy氏は語る。

もう一つ強調されたのは「Code First」の方針だ。「仕様から始めるとばらばらのコードが作られる。コードをダウンロードして使ってもらう」(Cauchy氏)

AGLのミッションと方針

AGLは、スマートフォンのように使う車載インフォテイメントのプロファイルからスタートした。各リリースには魚にちなんだアルファベット順のコードネームが付けられており、7月末にリリース予定の次期バージョンAGL UCB 6.0のコードネームは「Funky Flounder(ファンキーなヒラメ)」だ。このバージョンでは、テレマティクス、計器板、ヘッドアップディスプレイの3つのプロファイルが加わる。

各リリースには魚にちなんだアルファベット順のコードネームが付けられる
次期バージョンAGL UCB 6.0「Funky flounder」
テレマティクス、計器板、ヘッドアップディスプレイが加わる

その次のバージョンは「Grumpy Guppy(気難しいグッピー)」。このバージョンでは安定性を重視するほか、AmazonやGoogleなどさまざまな音声操作を1種類のAPIで使えるようにするSpeech APIが加わる予定。また、Vehicle-to-Cloudの機能も加わる。

その次のバージョン「Grumpy Guppy」
Vehicle-to-Cloud

もう一つ注目されているのがvirtualization(仮想化) Expert Groupだ。これにより、複数の機能を1つのプロセッサにまとめたり、レガシーとAGLを組み合わせたりできるという。

Virtualization Expert Group

その先で注目されているものとして、ADAS(先進運転支援システム)と機能安全も語られた。ADASでは、AGL RTプラットフォームとカメラやセンサー、画像認識などを組み合わせて実現する。「自律運転のデファクトになる可能性を秘めている」とCauchy氏はコメントした。

ADAS

また機能安全については、「公共インフラで培われた知識などが生かせると思っている」とCauchy氏は語った。

機能安全

最後にCauchyは「AGLは“Code First”」という言葉を再度取り上げ、コードとエコシステムを重視していることを強調した。

フリーランスのライター&編集者。IT系の書籍編集、雑誌編集、Web媒体記者などを経てフリーに。現在、「クラウドWatch」などのWeb媒体や雑誌などに幅広く執筆している。なお、同姓同名の方も多いのでご注意。

連載バックナンバー

業務アプリイベント

Money 20/20開催。Wells Fargoの謝罪から学ぶ重要課題は信用という話

2018/12/14
金融業界のカンファレンスMoney 20/20にて、自社のトラブルを引き合いに信用が大切ということを示す異例のキーノートが行われた。
業務アプリ

Money 20/20開催「カンバセーショナルAI」が研究から応用へ

2018/12/13
金融業界の最大のカンファレンスMoney 20/20が、ラスベガスで開催された。銀行の未来からクリプトカレンシー、サイバーセキュリティ、人工知能まで多彩なセッションが開催された。

Think ITメルマガ会員登録受付中

Think ITでは、技術情報が詰まったメールマガジン「Think IT Weekly」の配信サービスを提供しています。メルマガ会員登録を済ませれば、メルマガだけでなく、さまざまな限定特典を入手できるようになります。

Think ITメルマガ会員のサービス内容を見る

他にもこの記事が読まれています