Open Source Summit Japan 2018開幕 Jim Zemlinの講演に続きAGLやHyperledgerの事例を発表
Intelと富士通も講演
キーノートではそのほか、スポンサーによる講演も行われた。
IntelのScott Overson氏は、Intelやオープンソースを取り巻く業界状況と、自動車への取り組みについて語った。
「いまは、金融からヘルスケアまで、変化の激しい時。それを可能にしているのはさまざまなテクノロジーだ」とOverson氏。「イノベーションはオープンコミュニティ、業界標準、すぐれた開発者の3つから生まれる」(Overson氏)。
これは自動車の業界にも及び、1台に多数のコントローラが組込まれている。PCでチップレベルからエコシステムを作ったように、自動車にもエコシステムが必要だとOverson氏は言う。
氏はインテルが考える自動車のコンピュータとして、シンプルで最適化され、再利用可能で、セキュリティが考えられ、スケーラブルなものを挙げた。そして、AGLコミュニティを通してメーカーなどと一緒に取り組んでいると語った。
富士通の金重憲治氏は、富士通とデジタルトランスフォーメーション、オープンソースについて語った。
「ITの役割は、ビジネスを効率化するものから、新たな価値を創造するために変わった」と金重氏は言う。これがデジタルトランスフォーメーションだ。
デジタルトランスフォーメーションについて経営層を対象に富士通が調査した結果によると、従来型の企業も含めて89%が価値を感じているという。
金重氏は、SoR(System of Record)・SoE(System of Engagement)と予測可能・予測不能の2つの軸で4象限を作り、UberやNetflixなどを予測不能なSoEに分類。そして予測可能なSoRを従来企業に分類し、「古いシステムと新しい技術とのコネクティビティも重要」と語った。
そして、オープンソースがデジタルトランスフォーメーションにとって重要であるとして「いっしょにデジタルトランスフォーメーションのエコシステムを進展させましょう」と呼び掛けた。
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