複数台利用でコスト圧縮とサービス強化を実現したステップ・アソシエイツ

2008年5月19日(月)
シンクイット編集部

信用度が求められる不動産業界での利用

 現在、Webサイトを通じて顧客に情報提供を行うことが一般的となっている。その方法として、「会社」を前面に出したURLを用いるか、「商品」を前面に出したURLを用いるかは、その企業のビジネスによって分かれるところだ。

 企業が複数のURLを用い、Webで情報を発信していく場合に問題となるのが、管理するサーバ数の増加である。自社内にサーバルームを設置して、複数台のサーバを管理していくのは設備投資に限らず、管理者の人件費やセキュリティ対策の面でも、大きな負担といえるだろう。

 そこで1つの有力な選択肢となるのが、ホスティングサービスだ。ホスティングサービスを有効に活用することで、サーバ管理の手間だけでなく、敷設や運営のコスト圧縮にも貢献可能だ。しかも専門の技術者がサポートを行ってくれる。そのサポート対応範囲がネットワークの管理だけでなく、SSLのように「設定は面倒だがオンラインショップの運営には欠かせない」機能なども任せられるといった点も見逃せない。

 このようなサーバ管理のアウトソーシングを行う場合、重要なポイントとなるのがアウトソーシング先の選択だ。それぞれの企業が持つ課題や要望に応えられる、柔軟な対応が可能なホスティングサービスこそが、選ばれるべきであろう。

 本連載の「第1回:ブログサービスにVPSを導入したソースワークス」で紹介した株式会社アット・ワイエムシー(以下、@YMC)は、そんな要望に応えられる企業の1つだ。

 今回は、顧客への情報提供のスピードや内容が特に重要な業種である「不動産業界」で@YMCを利用している、ステップ・アソシエイツ株式会社(以下、ステップ・アソシエイツ)に話を伺った。

多数のWebサイトから情報を発信

 ステップ・アソシエイツは、2004年4月に住友不動産販売のIT戦略部から社内ベンチャーという形でスタートした、不動産情報に特化している企業。主に住友不動産、住友不動産販売の受託物件のWebサイト制作をはじめとする情報提供や派遣業務を行っている。

 このWebサイトの構築/運営に@YMCの各種サービスを活用しているとのことだ。ステップ・アソシエイツ ITソリューション事業部 部長の渡邉 康之氏は、@YMCをホスティングサービスとして採用するに至った経緯などについて次のように語る。

 「以前は@YMC以外のホスティングサービスも利用していたのですが、コストの高さやサービスの面で不満がありました。2005年の4月から@YMCのサービスを利用していますが、端的に言いますと、コストパフォーマンスの面でメリットと、技術力の高さやサービスについてとても満足しています」

 サービスの利用状況としては、各種物件情報を掲載した30個以上のWebサイトをバーチャルドメインで運用する。さらに2007年からは不動産賃貸に関するWebサイトで、複数台サーバを使った運営も開始したとのこと。

 ステップ・アソシエイツでは、特に複数台サーバの運営では、顧客情報など各種データを格納するデータベースに対するセキュリティ上の課題から、専用サーバの複数台利用を決定したという。次ページでは、同社における複数台利用を具体的に見てみよう。

著者
シンクイット編集部

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