第1回:データベースソフトウェアの選択基準とは (2/2)


徹底比較!! Oracle & PostgreSQL

第1回:データベースソフトウェアの選択基準とは

著者:ミラクル・リナックス  高橋 強   2004/11/16
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データベースソフトウェアの選択基準

  OracleとPostgreSQLの違いを検証するとは書きましたが、これまでの実績、エンタープライズ向け機能の充実ぶり、技術者の数・質・その教育体制や情報の質・量などにおいて、機械的に比較してしまえば、Oracleの優位は不動であるという考えに対して大きな異論は出ないのではないでしょうか?

  OracleとPostgreSQLでは同じ土俵に載せて差を論じる事は現時点ではまだ乖離が大きすぎて無理があると言わざるを得ません。

  比較を始める前に、一般的にはどういった基準でDBMSが選択されるべきかを整理しておきましょう。DBMS選択時の基準として考えられるポイントを表1に挙げてみました。


表1. DBMS選択時の基準

PostgreSQLを採用する理由

  機能やパフォーマンスの面をひとまず無視したとして、PostgreSQLが圧倒的にOracleよりも優れている点はやはり、無償で使用できる点でしょう。もう一点は、オープンソースである事そのものが昨今の世間の流れから選択の基準になりえる可能性です。こういった理由はOSSの取り組みからも今後は増える事が考えられます。

  少なくともこれまではこういった理由がPostgreSQLを採用する第一の理由となっていたと考えられます。ただ、何度も言うようですが、安易な導入決定は後々大きなしっぺ返しを生みかねません。プロジェクト要件を満たす事が可能であるかを見極めたうえで採用を決定すべきなのです。

1. 開発予算のないシステムや、採算性に不安のあるシステム
   将来性を考える必要があまりないシステム

2. OSもオープンソースならば、DBMSもオープンソースを選択する

  第2回では、PostgreSQLを採用する場合に押さえておくべき特性に注視し、Oracleとの比較の中で、その適用範囲を考えていきます。

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著者プロフィール
ミラクル・リナックス株式会社  高橋 強
1993年某SIベンダへ入社後、Oracle、DB関連のコンサルティング、チューニング、社内案件の技術支援などを10年ほど担当。2004年ミラクル・リナックス株式会社へ入社。


INDEX
第1回:データベースソフトウェアの選択基準とは
  データベース市場動向
データベースソフトウェアの選択基準
徹底比較!! Oracle & PostgreSQL
第1回 データベースソフトウェアの選択基準とは
第2回 アーキテクチャ比較  プロセス構造の違い
第3回 アーキテクチャ比較  ファイル構造の違い PostgreSQLの特徴
第4回 PostgreSQLの適用範囲を考える 〜 機能比較
第5回 PostgreSQLの適用範囲を考える 〜 データ登録のパフォーマンス
第6回 PostgreSQLの適用範囲を考える 〜 データ検索のパフォーマンス
第7回 PostgreSQLの適用範囲を考える 〜 更新・削除のパフォーマンス
第8回 PostgreSQLの適用範囲を考える 〜 ベンチマークテスト
第9回 PostgreSQLの適用範囲を考える 〜 管理・運用編
商用&OSSデータベースの現状と今後
第1回 シェアの差はそのままデータベースの実力の差か?〜RDBMS各々のメリットとデメリット比較〜
第2回 止まらない安心&止まっても安心?〜有名ブランドだけが可用性を保証できるのか?
第3回 1台なら大丈夫。つないでいっても大丈夫?〜OSSのスケーラビリティの実際
第4回 商用 vs. OSSの単純な機能比較では話にならない 〜 データベースのセキュリティを考える
第5回 ホントにつながる?商用とOSSの異種データベース接続を見てみよう
第6回 「バックアップとは何か」から見た、商用 vs OSSデータベースの違いとは?
第7回 ラクする?こだわる?データベースのパフォーマンスチューニング

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