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| 発注元企業の問題点 | ||||||||||
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発注元企業の場合は、どうでしょうか。
表2:発注元企業の問題点 発注元企業は発注先企業と同等のCMMIレベルのアセスメントを受ける必要はありませんが、発注先企業のCMMIレベルにおけるゴールやプラクティス程度を理解し、それに見合った成熟度での発注をすることが必要です。 ポイントは、いかに発注先企業のゴールやプラクティスから発注先の成果物を活用できるかということです。発注元企業が発注先企業のCMMIレベルにおけるゴールやプラクティスと同じようなことをしていては、目に見えないコストをかけるだけになります。発注先企業の身の丈のあった形で対応することを心がけてください。 |
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| 「えっ」と驚く、品質の考え方の違い | ||||||||||
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海外に発注した日本企業は「海外企業の品質は悪い」とよくといいます。また、バグ修正を開発発注先の海外企業に頼んだら担当者はとっくに辞めていて、修正できずに泣いたという話も聞きます。 例えば「画面を切り替えると以前のデータが消えてしまう。しかし、一番問題なのは計算結果が違う」など、通常のテストをしていればありえないようなバグが多発し、うんざりするという場合があります。 そこで海外企業のプロジェクトマネージャーにテストをしない理由を聞くと、「お客様が納期を優先するのでそうしました(それのどこがいけないの?)」という答えが返ってくるでしょう。 日本のマネージャーからは、「テストもしていないようなものを納品して、後が大変だということがどうしてわからないんだ」という嘆きと怒りが聞こえてきそうですし、実際に2度と発注したくないと思われた企業も多いのではないでしょうか。 経済成長の著しい国の企業の中には経営者と従業員が儲け第一主義で責任や保証などの観点がない場合もあり、一度開発を受注したら経営者の関心はもう次のビジネス(儲け)に移ります。 そのような状況なので、個々のプロジェクトやプロセスに関して興味がないのは当たり前です。すべての企業とはいいませんが、これは今日の活動から今後の活動が予測できない国の宿命でしょう。 海外にオフショア開発する際にはCMMレベル5ということを鵜呑みにするのではなく、プロセス改善を継続的に行うという経営プロセス(経営者の態度や姿勢)もチェックしましょう。中国企業と取引をする以上、発注する側もリスク管理プロセスを組織の規律(デシプリン)としてしっかりと確立する必要があります。 しかし個々の海外の人技術者と話をすると、品質に対する考え方の違いは日本人技術者とそれほど差はありません。実際、日本企業に3年くらい常駐した海外の技術者は品質の考えをしっかりと持っています。海外の企業がテストをしないのは耐震強度偽装事件の手抜き工事と同じで、コスト削減のために立場の弱い海外の企業につけこんで短納期を強要させた発注側の問題でもあります。 言い訳では済まされない話ですが、ソフトウェアは建築物と比べて設計基準が曖昧であるため、最後はエンドユーザが泣くしかないわけです。このようなことが起こらないようにするには、発注企業も受注企業ももっと互いを監視し制御するプロセスを身に着けるべきです。 |
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