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| 中小企業のための高度なITサービスの提供 | ||||||||||||
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古川:SaaSは中小企業にとって大変大きなベネフィットがあると思えるのですが、いかがでしょうか。 宇陀社長:今あるシステム機能やサービスについての比較だけでは出てこない、「そもそもこうやりたい」と思っているのにシステム化できていないようなケースがまだまだたくさんあります。中小企業の場合、そのような手付かずの領域が特にはっきりとしており、この部分に適合した新しいサービスをSaaSは提供することができます。 古川:中小企業における「手付かずの領域」というのは、どのような部分でしょうか。 宇陀社長:これまで中小企業におけるIT投資というのは、財務や経理、人事など、企業運営上必須といえる主にバックオフィス系のシステムに比重が置かれてきました。大企業向けにはCRMやSFAなどフロント系の優れたアプリケーションパッケージもあります。しかし中小企業の場合、これらの高価なパッケージを買うための初期投資用の資金的余力もないし、そもそも高額投資に見合う効果を得られるほどの企業規模でもないのです。 それがSaaSという、使う分に応じてオンデマンドにサービスが受けられ、月々の利用料だけで大きな初期投資がいらない形態のサービスが出てきたことで、中小企業にも高機能なフロント系アプリケーションを利用するチャンスが出てきたのです。 中小企業では商談の全体像を把握し、分析できるような高度なシステムがそもそも入っていないところがまだ多いです。そのような部分はIT化することですぐに効果が出てくるのです。 |
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| 大企業にとってのSaaSへの不安要素を分析する | ||||||||||||
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宇陀社長が語るようにSaaSは中小企業にとって、非常にメリットが大きい。一方、大企業の場合は、「顧客情報など重要な個人データを外部のセンターに預けることになりセキュリティ的に不安だ」という理由から、SaaSに踏み切れず自社開発を続けているところも少なくない。 ただし、そうしたSaaSに対する保守的な意見も徐々に薄らいでいるようだ。例えばSalesforceでは以下のような管理を行っている。
表1:Salesforceのセキュリティに関する取り組み 自社内でどれほどのデータ管理ができているかということを考えれば、SaaSサービスを行っている専門業者に預けた方が厳格な管理体制が整えられているとも考えられる。 日本郵政グループやみずほフィナンシャルグループ、三菱UFJ信託銀行など、厳密さが要求される金融機関でもSalesforceが導入されているということも、他の業界にとっての安心材料となるだろう。 |
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