第7回:Oracle RACのパフォーマンスチューニング (1/3)

最大限の可用性とスケーラビリティを実現するOracle RAC
最大限の可用性とスケーラビリティを実現するOracle RAC

第7回:Oracle RACのパフォーマンスチューニング
著者:日立システムアンドサービス  竹村 浩二   2006/10/13
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はじめに

   前回に引き続き、Oracle RACのテスト環境を用いながら、パフォーマンスチューニングの手法について解説します。

パフォーマンスチューニング

   Oracleデータベースのシングルインスタンスで使われているすべてのチューニング手法は、Oracle RACを使ったデータベースでも同様に適用することができます。

   Oracle RAC固有のテクニックではありませんが、アプリケーション(SQL)に関するチューニングは大きな効果が期待できます。そこで、シングルインスタンスと共通したチューニング手法について解説します。

   これまでのチューニングでは、「Statspack(スタッツパック)」を足掛かりにするのが一般的でした。しかしOracle Database 10gでは「Enterprise Manager」が非常に使いやすくなりました。

   今回は「Enterprise Manager」を使ったチューニング手法として、以下の3つの手法を紹介します。
  • SQLチューニング・アドバイザ
  • SQLアクセス・アドバイザ
  • SGAサイズ・アドバイス

   なお今回紹介する機能は、Enterprise Editionの使用を前提としています。さらに「Oracle Tuning Pack」および「Oracle Diagnostics Pack」のライセンスが必要です。

   最近、流行しているStandard EditionでのOracle RAC、いわゆる「SE-RAC」では使用できないので注意してください。余談ですが、SE-RACではなく、Enterprise Editionを使った「EE-RAC」をご採用いただきたいと思います。

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日立システムアンドサービス 竹村 浩二氏
著者プロフィール
株式会社日立システムアンドサービス
オープンソリューション本部
プロフェッショナルサービス部   竹村 浩二

日立システムに転職し、8年目。Oracle Databaseの設計/構築/移行/技術支援などに携わっている。Oracle RACを使った高い信頼性と高可用性を備えたデータベース構築も手がける。2004年には、新資格でのORACLE MASTER Platinum Oracle9i Databaseを国内第一号にて取得したほか、本年、同Oracle Database 10g を同じく国内第一号にて取得している。


INDEX
第7回:Oracle RACのパフォーマンスチューニング
はじめに
  SQLチューニング・アドバイザ
  SGAサイズ・アドバイス
最大限の可用性とスケーラビリティを実現するOracle RAC
第1回 Linux上で利用するOracle RACのメリット
第2回 押さえておくべき基本設定
第3回 Oracle Clusterwareのインストール
第4回 Oracle Clusterwareインストール後の設定と確認
第5回 Oracleソフトウェアのインストールと設定
第6回 サーバダウン時のOracle RACの可用性
第7回 Oracle RACのパフォーマンスチューニング
第8回 Oracle RACコンポーネントの管理
第9回 Oracle RACのノード追加手順
第10回 Oracle RACの拡張機能と更なる進化

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