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| 何を達成するため?何によって?何を行う? | ||||||||||||
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MOYAによる要求定義を行う際に、顧客と共同で「何を分析しようとしているのか?」「分析を行うのは何のためなのか?」といったことの共通認識を得るため、つまり要求定義のスコープを決めるために、「分析領域定義」というタスクを実施します。 なお「分析」という言葉は開発者の視点のように感じられるかもしれません。しかし、ここでは顧客の方も含めて「要求をみつけようとしている/分析している」という意図で「分析」としています。 このタスクでは「分析領域を定義する」としていますが、注意しなければならない点があります。それは「要求定義を行う段階において、そもそも分析の領域というものは最初から固定されているものなのか?」という疑問です。 この点についてMOYAでは、ある段階までの分析領域は、その領域の位置が流動的だったり、領域の大きさが伸縮したりするものと考えています。 つまり、最初に分析領域を定義したからといってそれで終わりということではなく、顧客とのやりとりの中で、本当の分析の領域を見出していくということになります。逆に、ある程度固定されたテーマ、つまり要求が自明の場合には、今回紹介するMOYAのSTEPは、それほど大きな効果をもたらさない場合もあります。 ![]() 図1:分析領域の定義 では実際に、分析領域の定義はどのように行うのでしょうか? それは「何を達成するため?」「何によって?」「何を行う?」を念頭に置きながら、成文化していくことになります。 この成分化の手法として、MOYAでは、ソフトシステムズ方法論(SSM)のXYZ分析および、CATWOE分析を用います。 |
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| XYZ分析の実施 | ||||||||||||
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XYZ分析の作業目的は以下のようになります。
「Zを達成するためにYによってXを行う」として表現された簡潔な文章が成立するX、Y、Zを定義する
上記の表現の場合「XYZではなく、ZYXでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかしこれはもともと「Do X by Y for Z」という英語表現に由来しているので、XYZ分析となっています。 ここで、X、Y、Zそれぞれに着目すると、Zは「目的(何を達成するため?)」、Yは「手段(何によって?)」、Xは「活動(何を行う?)」ということになり、XYZが階層構造を持っていることがわかります。 ![]() 図2:XYZ分析の階層構造 XYZの表現は顧客とのヒアリングの中で、その構造および以下の観点を意識しながら、合意を得られる形で成文化していきます。
表1:XYZ分析を検証する観点 なお成文化の個数については、1〜3個を目安とすることを推奨しています。これは、「分析領域は、ある段階までは、領域の位置が流動的だったり、領域の大きさが伸縮したりするものとの前提」であることから、それらを見据えての対応ということになります。 |
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