第6回:ブレード・サーバへの導入 (1/4)

VMware ESX Server サーバ統合ガイド
VMware ESX Server サーバ統合ガイド

第6回:ブレード・サーバへの導入

著者:デル   2006/8/18
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はじめに

   今回は、Dell PowerEdgeブレード・サーバにVMware ESX Server 2.5.1ソフトウェアを導入する手順を説明します。ESX Serverソフトウェアは様々な構成にインストールできるため、それぞれの長所、短所を踏まえながら、これらの構成方法をご紹介していきます。

スタンドアロン構成とSAN構成

   デルは、VMware ESX Server 2.5.1ソフトウェア向けに2種類の基本構成をサポートしており、1つはスタンドアロン・モード(図1)、もう1つはスイッチ経由でSANに接続する共有モードです。ブレード・サーバは、このどちらの構成にも利用できます。

※注1: PowerEdge 1855のデュアルポートGigabit Ethernetドーターカードは、現在のところ、ESX構成でサポートされません。

VMware ESX Serverソフトウェア - PowerEdgeブレード・サーバを使ったスタンドアロン構成
図1:VMware ESX Serverソフトウェア
PowerEdgeブレード・サーバを使ったスタンドアロン構成

   SAN構成を採用する場合は、ファイバチャネル・スイッチが必要となります。ファイバチャネルに直接接続する構成はサポートされません。ファイバチャネル・スイッチは、内蔵のBrocade製Silkworm 3014ファイバチャネル・スイッチ・モジュールを使用するか、ファイバチャネル・パススルー・モジュール経由で外付けのファイバチャネル・スイッチに接続します。下表は、Brocade 製Silkworm 3014ファイバチャネル・スイッチ・モジュールと、ファイバチャネル・パススルー・モジュールを比較したものです。

Brocade Silkworm 3014
ファイバチャネル・スイッチ・モジュール
ファイバチャネル・
パススルー・モジュール
4個のアップリンクに対応:
1Gbpsと2Gbpsを自動検出
2Gbpsのアップリンク×10
10:4のオーバーサブスクライブ
(ブレード・サーバへの
リンク×10、
外部へのアップリンク×4)
ファイバチャネルのバンド幅が
最大限に利用でき、
既存のファイバチャネル機器が
活かせる
ラック・スペースが節約でき、
配線するケーブル数も減らせる
外付スイッチを別途用意
しなければならず、さらに、
ラックのスペースと配線も必要

表1:ファイバチャネル・スイッチ・モジュールとパススルー・モジュールの相違点

   以降に、サポート対象の様々なSAN構成を示します。

VMware ESX Serverソフトウェア - PowerEdgeブレード・サーバとファイバチャネル・パススルー・モジュールを使ったSAN構成
図2:VMware ESX Serverソフトウェア
PowerEdgeブレード・サーバとファイバチャネル・パススルー・モジュールを
使ったSAN構成

VMware ESX Serverソフトウェア - PowerEdgeブレード・サーバとファイバチャネル・スイッチ・モジュールを使ったSAN構成
図3:VMware ESX Serverソフトウェア
PowerEdgeブレード・サーバとファイバチャネル・スイッチ・モジュールを使ったSAN構成

VMware ESX Serverソフトウェア - PowerEdgeブレード・サーバ、ファイバチャネル・スイッチ・モジュール、外付ファイバチャネル・スイッチを使ったSAN構成
図4:VMware ESX Serverソフトウェア
PowerEdgeブレード・サーバ、ファイバチャネル・スイッチ・モジュール、
外付ファイバチャネル・スイッチを使ったSAN構成

   直接通信する2台のスイッチ間では、少なくとも2経路のインター・スイッチ・リンク(ISL)を構成するよう推奨します。

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デル株式会社
著者プロフィール
著者:デル株式会社
デルはスケーラブル・エンタープライズ戦略の重要な要素の1つとして、VMware社の仮想化技術を用いたサーバ統合ソリューションを提供しています。業界標準技術を採用した、デルのPowerEdgeサーバとDell | EMCストレージから構成されるハードウェアプラットフォームと、仮想化ソフトウェア「VMware ESX Server」、仮想マシン管理ツール「VirtualCenter」、仮想マシンの無停止マイグレーション技術「VMotion」を組み合わせることにより、柔軟でコストパフォーマンスに優れるサーバインフラストラクチャが構築可能です。

http://www.dell.com/jp/


INDEX
第6回:ブレード・サーバへの導入
はじめに
  NICの構成
  ESX Serverソフトウェアのインストール
  構成3
VMware ESX Server サーバ統合ガイド
第1回 VMware関連基礎用語
第2回 仮想化環境の設計と物理サーバから仮想マシンへの移行方法
第3回 サーバの構成
第4回 インストール時の注意点とチューニングポイント
第5回 SANブート
第6回 ブレード・サーバへの導入
第7回 Dell PowerEdge 1855ブレードサーバのVMware VMotion性能
第8回 ブレードサーバで構築するVMware ESX ServerのVLANネットワーク
第9回 VMware ESX Serverの性能〜ベンチマークテスト
第10回 ブレードサーバのLAMP性能特性とサイジング(前編)
第11回 ブレードサーバのLAMP性能特性とサイジング(後編)
第12回 メール・プロトコル環境における仮想CPU(導入編)
第13回 メール・プロトコル環境における仮想CPU(仮想化CPU機能編)
第14回 メール・プロトコル環境における仮想CPU(リソース管理編)
第15回 デュアルコア・サーバによるVMware ESX Serverの性能向上

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