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| 自分の業務をシステム化する | ||||||||||||||||||||
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「スペックパターン」では、前記のように使う側の立場に立ってドキュメントを考えた結果として、極めて多くの画面項目でまったく同じ記述を繰り返し行うことを実現しようとしているため、さらに高い保守性が要求されることになります。 またミス以前に、フッタの修正などの単純作業をシステム構築のプロフェッショナルが手作業で繰り返し行っているということ自体、大きな疑問でした。とはいえ、スクリプトを組めばよいということではなく、スクリプトなどの仕様と管理の作業が増加します。「テスト用プログラムのテストは?」ということが発生することと同様、「管理用プログラムの管理は?」ということになりかねません。 仕様書のデータベース化は、「業務システム開発」という業務のシステム開発を行ったらどうなるか、ということを考えたことが基になっていますので、「項目定義書」などのドキュメントは、日頃の開発業務でいうと帳票類になります。 ここで1つ注意しなければならないことは、前記同様、このドキュメントシステムのためのドキュメントは不要でなければ意味がないということです。ですから、このシステムは例えばFileMaker Pro(注1)のような、とても容易かつ高機能なデータベースアプリケーションによって構築するような、極めてシンプルなものでなければなりません。
※注1:
WindowsやMac OSのユーザの両方とネットワークやWebで安全に共有できる、データベースソフトウェア ドキュメントシステムを本来は一切コストをかけたくない「業務システム開発のシステム開発」と捉えた場合、元々の業務システム開発の全体を見渡した上で、その効率を最も効果的に高められる機能のみに重点をおいて実現していくという観点になります。結果として、項目定義書を重視することになります。 |
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| FileMaker Proを利用したドキュメント管理 | ||||||||||||||||||||
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「最も細かい画面項目単位で詳細に記述する」と考えると、手間も増えて生産性は低くなると思われるかもしれません。そのため、一般的には前記の様に表計算アプリケーションなどで1つのファイルに1画面ごとに画面の概要と個々の画面項目もあわせて記述し、各画面に共通の記述を別資料へまとめて書き出したりすることになってしまうわけです。 これを筆者の場合はFileMaker Proという保守性が高いデータベースを利用することによって、従来であればドキュメント作成者の都合で別資料にバラバラに記述せざるを得ないような情報も、1つにまとめて記述することが現実的に行えるようになります。 これによって、ドキュメント使用者(承認者やプログラマ)があちこちプログラマが別々の資料を捜さなくて済むわけです。データベースの機能によって検索し、極めて効率よく修正できるため、それぞれ同期を取るべき項目定義の説明が沢山あるとしても、作る側/保守する側双方にとっても現実的な労力負担で対処ができます。 またFileMaker Proは、「テーブル情報のレイアウトを印刷するのに優れたソフトウェア」といってもよく、1つのテーブルにドローアプリケーションそのままの操作性で容易に様々な入力レイアウトや印刷レイアウトを定義できます。前記のフッタだけではなく、提出先にあわせて違う情報や違う形態で出力する異なる印刷物を中味のデータを複製することなく、いくらでも作成できます。そして、コーディングを必要としないスクリプト機能によって、ほとんどの操作を自動化できます。 |
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| 対応表 | ||||||||||||||||||||
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既述の通り、実は項目定義書が「対応表」意味も持っているということを強く意識していないと、同じ動作の項目定義であるにもかかわらず、記述の細部がまちまちになってしまいがちです。これはプログラマ達に混乱を招きます。「スペックパターン」に限らず、本来は同じことは同じ記述をしなければ誤解を招くだけなのですが、生産性や保守性の悪さなどから、いい加減に扱われることが多いものでした。 仕様の記述が違えばコーディングも違って当然ですから、「どうコーディングするのかを伝える文書である」という観点からは何よりも重要視されるべきポイントだったはずです。このことは「スペックパターン」によって明確になりました。繰り返しになりますが、データベースによる高い保守性はソフトウェア開発のサイクルを通して、「どうコーディングするか伝える」ことを実現しやすくなっています。 |
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