実践!仮想化技術「Xen」の活用方法 2

もっと賢く

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   なお、このシェルスクリプトはディスクイメージ格納先の1つ上のディレクトリ(例えば「/var/lib/xen/www1」に生成したければ、「/var/lib/xen」で実行します)で実行してください。

   ここでのポイントは以下の4点です。


  • 仮想マシンごとにディレクトリを作成すること
  • 仮想マシンの名前(Domain名)は連番にすること
  • Domain-Uカーネルは仮想マシンごとに配置しておくこと
  • パーティションごとにディスクイメージを作りマッピングすること
表3:Domain-U定義ファイルのスクリプトを作成するポイント

   Domain-U定義ファイルをシェルスクリプトで生成することで、格納先ディレクトリを変更したい場合やDomain名を変更したい場合でもスピーディに対応できます。

   それでは次にDomain-Uの設定を管理OS側から一括に変更するシェルスクリプト「setting_www_servers.sh」を見ます。

      Domain-U一括設定変更シェルスクリプト


Domain-U一括設定変更シェルスクリプト
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大表示します)

まとめ

 

  • Cさん。頂いたシェルスクリプトを実行しただけで、Webサーバが5台もできあがりました!
  • シェルスクリプトをアレンジして、mountとumountの間に処理を追加すれば、アプリケーションサーバを複数台用意することもできるぞ。
  • 仮想化技術を使うと人間堕落してしまいますね。
  • 時間に余裕ができた分、システムの品質向上に努めてください。

   こうして、Bさんも仮想化技術の恩恵を得ることができました。これでクラスタリングサーバも怖くないですね。

   無理に1台のマシンでポート変えて同じアプリケーションを複数個起動したり、複雑な設定ファイルを書いたりする時間があれば、仮想化技術を用いて本来の作業に専念するのが賢明です。

   また、マスターイメージをDVD-Rなどにコピーしておくことで、自分だけではなく周りの人も楽ができます。設計書と仮想マシンイメージを一緒に保管しておくことで、設計書に盛り込み忘れた内容も引き継げます。

   今回は、負荷分散環境のクラスタリングサーバについて説明させて頂きました。次回は実際に簡易的なロードバランサを用意し、負荷分散環境の動作確認を行います。

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