連載 :
SMB市場における新ITシステムの動向SMB市場におけるERPパッケージの導入実態
2006年1月23日(月)
3. 回復傾向にある景気
大企業に比べて自社の保有する金融資産の小さなSMBは景気に左右される。特にここ最近の景気回復基調はこうしたSMBのITシステムの導入を底支えするだろう。前回紹介した投資優先度のグラフに関しても、今後プラス方向に転化する可能性は十分ある。
強力な営業力、もしくはパートナーシップを持つ国産勢がシェア上位に
強力な営業力、もしくはパートナーシップを持つ国産勢のシェアを図2に示す。
次に、2004年度のERPパッケージライセンス売上高シェアを4つの年商帯に分けて見てみよう。
- 1位:大塚商会「Smile α AD」(39.2%)
- 2位:ミロク情報サービス「MJSLINK」(17.3%)
- 3位:オービックビジネスコンサルタント「奉行新ERP」(14.7%)
- 1位:富士通「GLOVIA-C」(25.4%)
- 2位:日本事務器「COREPlus」(11.6%)
- 3位:大塚商会「Smile α AD」(10.7%)
- 1位:富士通「GLOVIA-C」(25.5%)
- 2位:住商情報システム「ProActive」(16.0%)
- 3位:オービック「OBIC7ex」(10.1%)
- 1位:住商情報システム「ProActive」(21.3%)
- 2位:日本オラクル「Oracle E-BusinessSuite」(9.8%)
- 3位:富士通「GLOVIA-C」(9.0%)
これら顔ぶれを考察してみる。まず富士通については日本全国に広がっている販売網、チャネルをいかしたパートナー販売を強みにSMBに根強い実績を 誇る。次いで大塚商会には強力な営業力と40万社といわれる既存顧客を強みとし、特に年商50億円未満では圧倒的なシェアとなる。
同様に自社の営業力をいかしてオービックやミロク情報サービスが上位に食い込んでいる。パートナー販売という点でいうとオービックビジネスコンサルタント(以下、OBC)は徹底したパートナープログラムを用意し販売は100%間接販売に託している形だ。
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