米スタートアップが繰り出す新たなプラットフォーム「DigitalTown」とは
米ベルヴィル市に拠点を置くスタートアップ企業は、つい最近新しいスマートシティプラットフォームを送り出した。スマートシティへの移行を支援するDigitalTown社の新たなクラウドをベースにしたプラットフォーム『DigitalTown』は、地方自治のスマート化のサポートをすることを目的としている。
このプラットフォームは、地方自治体がスマートシティへ対応できるようになるためのWebベースツール一式を提供する。また、DigitalTownは住民や旅行者のために地元サービスや地元情報へのよりよいアクセスも提供している。
「DigitalTownは都市管理をするうえでの相棒となる一連のテクノロジーだと考えている。我々の任務は、市長や役所の管理者の業務をスムーズにするサービスを提供することで手助けし、同時に自治体のコスト削減や新しい財源をもたらすことだ。DigitalTownを使ったWebサイトはコミュニティや経済開発を呼び寄せるものになるだろう」と、同社のCEO ロブ・モンスター氏はいう。
このプラットフォームによって、住民や訪問者たちは地元のイベントや観光、安全情報や娯楽などのデータにリアルタイムでアクセスできるようになる。DigitalTownでは宿泊施設の予約やそのまま地元でのショッピングや取引も行うことが可能だ。
「これは完璧なソリューションだ。DigitalTownによってスマートシティへの移行が促進され、経費を節約し、住民に素晴らしいサービスを提供することができる」と、ミネソタ州ゲイロード市長のドナルド・ボーダー氏は語る。
面倒な手続きもすべてweb上で完結?
DigitalTownにより、自治体はWebベースサービスでの営業許可や免許の交付、資産管理をおこなえるようになる。
また、地元企業の振興キャンペーンにも利用することができ、その町で営業する人たちがプラットフォームを通じて世界中の人々にアプローチすることも可能になる。
「我々は、街をコミュニティ全体のホームページとして使えるような、最先端技術を提供している。こういったソリューションは住民にとって使いやすいものであり、自治体にとってはその町のスタンダードを作り上げるためのものとなる。自分たちが作り上げたものこそ、もっとも一貫したスマートシティプラットフォームだと考えている」と、モンスター氏は語った。
これは、際限のないほどに多くの種類があるスマートシティ計画の選択肢が、多くの自治体の手に余るものとなっている結果できたものだ。ある専門家は、これらから一歩引き、スマートシティインフラ投資への数年間のロードマップを立てることを勧めている。
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ReadWrite[日本版] 編集部
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