Hadoop Summitが日本で初開催、Mozillaの次世代Webエンジン「Project Quantum」が発表、ほか
こんにちは、日立ソリューションズの吉田です。
今週は、先週開催されたイベントのレポートがWebに掲載され始めましたので、その中からいくつかを紹介しています。特に日本で初めて開催された「Hadoop Summit」は、とても盛況で、下記で紹介するレポートにもあるように、非常に有意義なイベントになりました。
今週もOSSに関する注目すべきトピックを取り上げましたので、ゆっくりとご覧下さい。
Hadoopが変えるデータとヒトへのアプローチ「Hadoop Summit 2016 Tokyo」レポート
10月26、27日の2日間、東京・新宿ヒルトンにおいてホートンワークスジャパン(株)主催のカンファレンス「Hadoop Summit 2016 Tokyo」が開催されました。Hadoop Summitは、米国Hortonworks社が米国サンノゼをはじめ,欧州,オーストラリアなど世界各地で年に数回開催する、Hadoopコミュニティのためのカンファレンスです。国内では珍しい有料のITイベントでしたが、開催前週にはチケットがソールドアウトし、2日間の参加者は400名を超え、48のブレイクアウトセッションはほとんどが満席で、中には立ち見も出る盛況ぶりでした。なお、2017年からHadoop Summitは「Data Works Summit」に名称が変更され、4月にドイツ・ミュンヘンで最初の開催が予定されています。
(参照記事:http://gihyo.jp/news/report/2016/10/3101)
「OpenStack Summit Barcelona」開催 50カ国5000人以上が参加
OpenStack Foundationは、OSSのクラウド環境構築プロジェクトOpenStackのグローバルカンファレンス「OpenStack Summit Barcelona」を10月25から28日まで、スペインのバルセロナで開催しました。50カ国5000人以上の開発者やユーザーが参加し、企業における採用の動向、技術サポートの状況やデモ、各種調査結果などが発表されました。
米国の市場調査会社451グループが実施したOpenStackのユーザー動向の調査結果によると、OpenStackを採用した企業の業種は、テクノロジー産業が20%とトップで、今やテストと開発のためのテクノロジーではなく、企業のミッションクリティカルなワークロードを動かすものとなっています。また、調査への回答者の3分の2は、従業員数1000〜1万人の中堅・中小企業で、ミッドマーケットでの採用が進み、OpenStackが大企業だけのものではなくなっていることを示しています。
(参照記事:http://news.mynavi.jp/news/2016/10/28/121/)
Mozilla、次世代Webエンジン「Project Quantum」を発表
米国Mozilla財団は10月27日、Webブラウザ「Firefox」の次世代エンジンプロジェクト「Project Quantum」を発表しました。「Quantum」は並列処理を幅広く使用し、マルチコアプロセッサーやGPUといった現代のハードウェアの能力を余すことなく活用することで、パフォーマンスを「量子飛躍(Quantum Leap)」させるものになるとのこと。これによりページ読み込み速度やコンテンツの反応速度が向上するだけでなく、ユーザーにとって最も重要なコンテンツに処理能力を優先して割り当てるといったことも可能になるそうです。Mozillaでは2017年末までに主要な改良を含むQuantumエンジンの提供開始をめざしており、新エンジンを搭載したFirefoxの最初のバージョンはAndroid、Windows、Mac、Linuxの各OSに対応する予定です。
(参照記事:https://developers.srad.jp/story/16/10/30/0526237/)
米GitHub、Puppetによるサーバー設定の自動化を支援する「octocatalog-diff」を公開
米国GitHub社がサーバー管理・設定自動化ツール「Puppet」のための変更管理ツール「octocatalog-diff」を10月27日に公開しました。GitHubは、インフラストラクチャ設定にPuppetを利用しており、Github.comでは数千のノードがPuppetで管理されています。設定されているPuppetのロール数は数百にも達し、その設定ファイルは50万行を上回る規模だそうです。
octocatalog-diffは、ノードの設定を変更した際のテストを行うためのツールです。GitHubでは各ノードの設定を変更する際にほかのノードに予期せぬ影響が出ないよう、自動CI(継続的インテグレーション)ツールで変更をテストしているそうですが、時間がかかるなどの課題があったそうです。octocatalog-diffは、これを解決するために社内で開発、利用されているツールで、Rubyで実装されています。
(参照記事:https://mag.osdn.jp/16/10/27/153000)
Red Hat Enterprise Linux 4/5、2017年3月31日にサポートが同時終了
(独)情報処理振興機構(IPA)セキュリティセンターは11月1日、レッドハットが提供している「Red Hat Enterprise Linux 4」の延長サポートと、「Red Hat Enterprise Linux 5」(以下、RHEL)の通常サポートが2017年3月31日に同時に終了することを踏まえ、システム管理者に速やかな移行を求めるため、注意喚起を行いました。RHEL4は2017年3月31日で延長サポート期間が終了し、以降のサポートは提供されません。一方RHEL5は、通常サポート期間が終了し、延長サポートは2020年11月30日まで有効となります。IPAは、移行後のシステム利用に関して2020年11月末以降も予定している場合、移行計画は「現時点でRHEL7を念頭にするのが賢明」とアドバイスしています。
(参照記事:http://news.mynavi.jp/news/2016/11/01/284/)
編集後記11月に入ると、急に寒くなってきました。秋が深まる前に、冬が来てしまったような印象です。また、今週も相変わらずイベントが満載で、マイクロソフト、東芝、日本電気といった大手企業がプライベートイベントを開催しています。どれに行こうか迷っているうちに時間だけが経過して、結局どれにも行かなかったということにならないように、計画的に行動しなければいけないと感じています。
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