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Microsoft Cognitive Toolkitベータ版が公開、Ubuntu 16.04にライブカーネルパッチ登場、ほか

2016年10月28日(金)
吉田 行男
Canonicalは、Ubuntu 16.04 LTSを対象にしたカーネルのライブパッチサービス提供を発表した。

こんにちは、日立ソリューションズの吉田です。

今週は、世界中でイベントが多く開催されています。東京では「Hadoop Summit」、スペインのバルセロナでは「OpenStack Summit」、そして米国ラスベガスでは「IBM World of Watson 2016」と目白押しです。来週には、これらのイベントからのニュースが続々と聞こえてくると思います。

今週もOSSに関する注目すべきトピックを取り上げましたので、ゆっくりとご覧下さい。

NTT ComとミランティスがOpenStackのグローバル展開に向けて協業

NTTコミュニケーションズ(株)(NTT Com)とミランティス・ジャパン(株)は21日、企業の多様なプライベートクラウドのニーズに対応するため、OpenStack環境のマネージドプライベートクラウドをサービスとして提供する「Managed Private OpenStack as a service」などのグローバル展開に向けて協業することで、10月19日に合意したと発表しました。具体的には、NTT Comが展開するクラウドサービス「Enterprise Cloud」の専有型ベアメタルサーバや、NTT Comのデータセンターで運用されるサーバ機器において、「Mirantis Managed OpenStack」を利用できる環境を2016年度中に提供することを目指し、共同開発を開始しするとのことです。「Mirantis Managed OpenStack」は、ミランティスのクラウド基盤向けソフトウェア「Mirantis OpenStack」にマネージドサービスを加えたものとなります。

(参照記事:http://news.mynavi.jp/news/2016/10/21/371/

Microsoft、「Microsoft Cognitive Toolkit Ver. 2.0 Beta 1」を公開

米国Microsoft社は25日、「Microsoft Cognitive Toolkit(旧称『CNTK』)」の新バージョンのベータ版(Ver. 2.0 Beta 1)を公開しました。この新バージョンは、音声認識や画像認識、検索適合性の評価といったタスクの支援を目的とするツールキットで、MITライセンスの下、GitHubで公開されています。この最新の「Cognitive Toolkit」のベータ版では、PythonやC++の開発者に対するサポートを提供するとともに、人工知能(AI)分野における「強化学習」という概念にも対応しています。またMicrosoftによると、この最新バージョンは同種の他のツールキットに比べると高速に動作し、特にディープラーニング(深層学習)において重要となる、複数のマシン上に分散配置されている巨大なデータセットの取り扱い時に真価を発揮するといっています。

(参照記事:http://japan.zdnet.com/article/35091114/

Ubuntu 16.04にライブカーネルパッチ登場

英国Canonical社は20日、Ubuntu Insightsの記事「Live kernel patching from Canonical now available for Ubuntu 16.04 LTS」において、Ubuntu 16.04 LTSを対象とした無償のライブパッチサービス「Ubuntu Livepatch Service」の提供を開始したと伝えました。この機能を利用することで、計画にないダウンタイムを最小限に抑えるとともに、セキュリティを最新の状態に保つことができるとしています。Linuxカーネルは、今から1年半前にリリースされたLinux 4.0から、再起動を実施することなくカーネルへのパッチ適用を可能とするライブパッチの機能が利用できるようになっています。しかし、これまで各Linuxベンダーは有償サービスに対してのみこの機能をサポートしており、無償のままでは利用できない状態が続いていました。

(参照記事:http://news.mynavi.jp/news/2016/10/24/108/

Linuxカーネルに特権昇格を可能にする脆弱性「Dirty Cow」

セキュリティ分野の研究者であるPhil Oester氏は22日、「VulnerabilityDetails|dirtycow/dirtycow.github.io|GitHub」においてLinuxカーネルに特権昇格が可能な脆弱性が存在すると伝えました。2007年にリリースされたLinuxカーネル2.6.22以降すべてのバージョンにこの脆弱性が存在するとされており、影響はかなり広範囲に及ぶと見られ、注意が必要です。Linuxカーネルではコピー・オン・ライト(CoW:Copy-on-Write)の仕組みがよく使われていますが、コピー・オン・ライトを扱っているLinuxカーネルのメモリサブシステムに、ロジック上のバグが存在していると指摘しています。これを悪用することで、特権を持っていないユーザーがrootに昇格する処理に利用できるとしています。

(参照記事:http://news.mynavi.jp/news/2016/10/24/229/

アプラスのクレジットカード・システムに「IBM LinuxONE」が採用

日本IBM(株)は25日、Linuxプラットフォーム「IBM LinuxONE」が(株)新生銀行グループの(株)アプラスフィナンシャルの連結子会社であるアプラスに採用されたことを発表しました。アプラスは、ショッピングクレジット事業やカード事業、決済事業を展開しており、同社のクレジットカード決済処理を行う基幹システムに日本IBMが提供する「IBM LinuxONE」が採用されました。アプラスは、7月にもカルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)、興能信用金庫とともに信用金庫業界では初となるTポイントが使える「Tカード プラス(こうのうMembers)」を発行したり、11月からは米国で発行されている富裕層向けクレジットカード「Luxury Card」の日本初の提携発行を開始したりするなど、新たな試みを展開しています。

(参照記事:http://news.mynavi.jp/news/2016/10/25/396/

編集後記

今週の月曜日の夜に、明治座に行ってきました。「SAKURA」というタイトルで女子高生サクラが白狐に導かれ、不思議な旅にでるという設定で、アニメーションなどを活用し日本の四季を伝統芸能と融合しながら紹介するパフォーマンスでした。客席には、海外からのお客様も多くみられ、大変楽しい一夜を過ごすことができました。

株式会社日立ソリューションズ
2000年頃より、Linuxビジネスの企画を始め、その後、オープンソース全体の盛り上がりにより、Linuxだけではなく、オープンソース全般の活用を目指したビジネスを推進している。
現在の関心領域は、OpenStackを始めとするクラウド基盤、ビッグデータの処理基盤であるHadoop周辺及びエンタープライズでのオープンソースの活用方法など。
 
株式会社日立ソリューションズ 技術開発本部
オープンソース技術開発センタ 主管技師

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