「OpenStack Days Tokyo 2016」開催、オープンソースのCMS「Drupal 7.5」リリース、ほか
こんにちは、日立ソリューションズの吉田です。
昨年の関東甲信地方では7月10日ごろに梅雨明けしました。平年が7月21日ごろということで11日早く梅雨明けしましたが、今年はもうしばらく梅雨空が続くようです。夏本番まで、あと少しの辛抱ですね。
今週もOSSに関する注目すべきトピックをとりあげましたので、ゆっくりとご覧下さい。
Microsoft、Apache SparkやScala開発に「HDInsight Tool for Eclipse」公開
米国Microsoft社は7日、クラウドスケールアプリを簡単に管理・展開できるJava向けAzureツールでHDInsightをサポートしたことを公式ブログで発表しました。ソースコードなどはMITライセンス下でGitHubに公開済みです。エンジニアはJavaベースのIDEであるEclipseを通じて、Apache SparkやScalaやJavaでの開発が容易になります。「HDInsight Tool for Eclipse」は、Sparkプロジェクト作成時のテンプレートやサンプルコード、自動生成機能を備え、Eclipse(主にScalaとJava)によるネイティブオーサリングサポートと、Spark開発用アプリケーションを搭載しています。
(参照記事:http://news.mynavi.jp/news/2016/07/08/257/)
コミュニティも導入企業も加速、「OpenStack Days Tokyo 2016」
6日と7日、OpenStackのコミュニティイベント「OpenStack Days Tokyo 2016」が東京・虎ノ門ヒルズフォーラムで開催されました。6日の基調講演ではOpenStack Foundation共同創設者などが登壇し、OpenStackコミュニティの現状、企業における採用実態や4月にリリースされた最新版「OpenStack Mitaka」の概要などを紹介されました。現在、グローバルでのOpenStackコミュニティメンバー(開発者)は5万4,000名を超え、ソースコードは総計で2,000万行にのぼります。179カ国、600以上の企業がその活動をサポートしており、OpenStackベースのプロダクトはすでに579もあるそうです。
(参照記事:http://ascii.jp/elem/000/001/190/1190004/)
Mozillaが開発する「Rust言語」、バージョン1.10が登場。本バージョンからRust自身でRustを実装
Rust開発チームは7日、プログラミング言語「Rust」の最新版「Rust 1.10」をリリースしたと発表しました。Rustは米国Mozilla財団が中心となってオープンソースで開発されている言語です。C言語のように低レベルのシステム開発向けに作られた高速に実行できる言語ながら、不正なメモリ領域を指すポインターなどを許容しない安全なメモリ管理と、マルチスレッド実行においてデータ競合を排除した高い並列性を実現している点が特長です。
(参照記事:http://www.publickey1.jp/blog/16/mozillarust110rustrust.html)
オープンソースPaaSプロジェクトのTsuru、初の正式版リリース
オープンソースのPaaS型クラウド構築ソフトウェア開発プロジェクトのTsuruは5日、「tsuru server 1.0.0」を公開しました。Dockerコンテナのアプリ実装機能などが加わっています。TsuruはGoで書かれたオープンソースのPaaSプロジェクトで、Go、Java、Node.js、Python、PHP、Rubyなど多数の言語をサポートし、PostgreSQL、MySQL、MongoDB、Redisなどのデータベースを利用できます。HTTPルーターはPnaB、Hipache、Galebなどをサポートし、Ruby on Rails、Django、Node.jsなどのフレームワークとの親和性も高いと言われています。
(参照記事:https://osdn.jp/magazine/16/07/08/154000)
オープンソースのCMS「Drupal 7.5」リリース、管理インターフェースへのアクセス権限管理を強化
オープンソースのコンテンツ管理システム(CMS)「Drupal」の開発チームは7日、「Drupal 7.5」をリリースしました。管理インターフェイスへのアクセス制御など、セキュリティ関連機能が強化されています。DrupalはPHPで書かれたコンテンツ管理システムで、7.5の新機能としてフィールドの追加や設定を行う管理インターフェイスにアクセスするための専用の「administer fields」パーミッションが加わりました。これは、アクセスできるユーザーを管理できるセキュリティ機能で、例えば「administer taxonomy」にアクセス権のあるユーザーは分類用語のフィールドの追加と消去、説明文の編集、ラベルなどにアクセスできます。
(参照記事:https://osdn.jp/magazine/16/07/12/154500)
先週から1週間ほど米国に出張していました。マイクロソフト社ではOSSに関する取組みについて説明を受け、いろいろと議論もさせていただきました。従来のイメージとは違い、OSSに対して積極的に取り組む姿勢には驚きを禁じえませんでした。今後ますますマイクロソフトのOSSには注目が必要だと感じました。
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