ビジネスメール・SNSでよく目にする「英語の略語」
はじめに
仕事のメールやSNSで英語の略語を見て、「これってどういう意味?」と思ったことはありませんか。私は今でもたまにあるのですが、意味が分からないとモヤモヤしますよね。
今回は、ビジネスメールやSNSでよく使われる英語の略語とその意味・使い方をまとめて紹介します。今後、英語の略語を見たら、「あ、これ知ってる!」と思えるお手伝いができれば幸いです。
1. 英語の略語:ビジネス編
まず、ビジネスの場面でよく使われる略語です。今後メールや書類で見ることがあるかもしれないので、しっかり覚えておきましょうね。
・ASAP
ASAPは、as soon as possible(なるべく早く)の頭文字を並べた略語です。
同僚同士のメールやメッセージで、Please reply ASAP!(なるべく早く返信してください!)のような形で使われます。
相手を急かすような印象を与えるだけでなく、略語はカジュアルな印象を与えるので、顧客向けには余程のことがない限り使いません。顧客向けになるべく早くお願いしたいことがある場合は、We would appreciate it if you could reply as soon as possible.(なるべく早くご返信をいただけると幸いです。)のように丁寧に、略語を使わずに伝えるようにしましょう。
ちなみに、ASAPは話し言葉でも使われることがあり、そのまま「エィ・エス・エー・ピー」や「エィサップ」のように発音されます。
・FAQ
FAQは、frequently asked questions(よくある質問)の頭文字を並べた略語です。直訳すると「頻繁に尋ねられる質問」という意味ですね。questionsの複数形のsも使って、FAQsと書かれることもあります。
ビジネスの場面では、会社のHPや説明書類などでよく見る略語なので、覚えておくととっても便利ですよ。
・FYI
FYIは、for your information(参考までに)の頭文字を並べた略語です。直訳すると「あなたの情報のために」のような意味ですね。
外資系企業で働いていたとき、外国人の上司や同僚からメールが転送されてくるときは、必ずと言って良いほどこの略語が使われていました。転送したいメールに「FYI」と書いて送信するだけなので、とっても便利ですよね。
ぜひ日本人の同僚間でも使ってみてくださいね。
・N/A
N/Aは、not applicable(該当しない)の頭文字を並べた略語です。
英語の書類に記入する際に、自分には該当しない項目がある場合、そこにN/Aと記入すればOKです。また、プロジェクトの管理表などで色々な項目がある中、該当しないものがあり空白にしておきたくない場合にもN/Aと記載したりします。
そしてN/Aにはもう1つ、使い方があります。not available(入手不可・使用不可)という意味です。
例えば、レストランでメニューを見ていて、食べたいものの横に“N/A”と書いてある場合、残念ながらそのメニューは食べられない…ということになります。在庫が不足している場合などに使われる略語です。
次に、頭に「TB」が付く「TB●」シリーズを3つ、まとめてみていきましょう!
・TBA
TBAは、to be announced(後日発表)の頭文字を並べた略語です。直訳すると「通知される予定」のような意味です。
例えば、イベントが開催される予定は決まっているけど、会場の正式発表はまだである場合などには、Event venue: TBAのように記載します。
・TBC
TBCは、to be confirmed(確認中)の頭文字を並べた略語です。直訳すると「確定される予定」という意味です。
上司や担当者・関係者に確認が必要なことについて、まだ確認が取れていない場合に使われます。例えば、プロジェクト予算について確認中の場合は、Project budget: TBCのように表します。
・TBD
TBDは、to be determined(未定)の頭文字を並べた略語です。直訳すると「決められる予定」のような意味ですね。同じ意味でto be decidedと言われる場合もあります。
プロジェクトの進捗管理表などで、各タスクの詳細を記載する際によく使われたりします。例えば、あるタスクの納期が未定の場合に、Delivery date: TBDと記載されるイメージです。
続いて、「ET●」シリーズを2つ紹介します!
・ETA
ETAは、estimated time of arrival(到着予定時間)の頭文字を並べた略語です。estimateは「見積もり、概算、推定」という意味なので、だいたいの到着時間を表すときに使います。
ビジネスの場面では貿易用語としても使われますし、調達した部品や商品・サービスの納期を表す際にも使われます。国際線に乗ると、フライトの情報が表示されるスクリーンにETAと表示されていたりもしますね。
・ETD
ETDは、estimated time of departure(出発予定時間)の頭文字を並べた略語です。貿易・物流関連では貨物が出荷される予定時間を表しますが、それ以外にも出張や旅行のスケジュールを表す際にもよく使われます。
しかし、ETDにはもう1つestimated time of delivery(配達予定時間)という使われ方もあるので、注意が必要です。
文脈により意味が明確に伝わる場合はETDという略語で使ってもOKですが、混乱が生じる可能性がある場合は、略語の使用を避けるのが良いでしょう。
最後に英語ではないですが、私が過去いちばん疑問に思った略語を紹介します。
・RSVP
RSVP、これ実はフランス語の略語なのです。répondez s'il vous plaît(返信をお願いします)の頭文字を並べた略語です。
南アフリカで働いていたとき、パーティやイベントの招待状を受け取るたびに書いてあり、一生懸命どんな英語の略語なのか考えてみましたが、まさかのフランス語でした。
“RSVP by Tuesday, May 17”(5月17日火曜日までに返信をお願いします)のように書かれていることもよくあります。これも覚えておくと、いざというときに困らなくて済むと思います。
2. 英語の略語:カジュアル・SNS編
次に、友人とのメッセージのやり取りや、SNSでよく使われるカジュアルな略語を紹介します。これらはネットスラングとも呼ばれたりもします。まずは文の中で使われる略語から。3文字の略語が多いですね。
・thx
thxは、thanksの略語です。Thank you.というしっかりした表現と比べると、Thanks.は「ありがとう」や「あざす!」のような、とってもカジュアルなニュアンスです。友人とのやりとりでよく使われる、便利な表現ですよ。
私も、SNSを開くとThx for the birthday wishes.(誕生日のお祝いメッセージをありがとう。)のような投稿をよく見かけます。
・pls
plsは、pleaseの略です。よく使われる単語だからこそ、いちいち打つのが面倒になって、3文字に略されたのかなって思いますね。Pls call me.(電話してください)、Text me, pls.(メッセージください)のように使われますよ。
・cuz
cuzは、becauseの略です。口語でもよく使われるので、パッとイメージが湧く方も多いかもしれません。文の中でよく出てくる単語なので、I’m broke cuz I bought a new bag.(新しい鞄を買ったから、金欠です。)のように使いこなせると良いですね。
・btw
btwは、by the way(ところで)の頭文字を並べた略語です。話のトピックを変える際に使われる表現なので、友人とのメッセージのやり取りでも、… Btw, are you coming to the party tonight?(…。ところで今夜のパーティには来る?)のように文頭に使うことが多いですよ。
・lol
lolは、laughing out loud(声を出して笑う)の頭文字を並べた略語です。日本語で(笑)と表すのと同じ感覚で使われます。
I can’t believe it… lol(信じられない!(笑))のような感じで、文の最後で使われることが多いですよ。
・omg
omgは、Oh my GodやOh my goshまたはOh my goodnessの頭文字を並べた略語です。驚き・喜び・感動・残念な気持ちなど色々な感情を表す際に使うことができます。
Omg! I didn’t know that!(そうなの! 知らなかった!)のように気軽に文頭に付けられるので、私もよく使う略語です。
・xoxo
xoxoは、hugs and kissesを意味する、愛情たっぷりの表現です。見た目だけでは絶対に意味が分からない表現の代表ですね。xはキス、oはハグを意味するそうです。
毎年Facebookで誕生日のお祝いメッセージをくれる昔の同僚(母親のように慕っていました)が、毎回文の最後にxoxoと付けてくれます。Hope you have a wonderful day. xoxo(素敵な1日を過ごしてね。愛を込めて。)みたいな感じで、愛情が伝わってくるので、とても嬉しくなります。
男性はあまり使うことがないかもしれませんが、女性は使う機会があるかもしれませんね。
・TGIF
TGIFは、Thank God, It's Fridayの頭文字を並べた略語です。直訳すると「神様ありがとう、今日は金曜日だ」という意味です。
一週間がんばって、やっと金曜日が来たぞ〜! という喜びを表すので、日本語で言う「花金」と同じ感覚ですね。南アフリカ滞在時、私が働いていた会社では「金曜日は午後2時には仕事を終わらせて帰る」というルールがあり、やっぱり金曜日って特別なんだな〜って思っていました。
他の略語は大文字でも小文字でもOKですが、TGIFは大文字で使われることが多いです。口語でもそのまま「ティージーアイエフ」と言ったりもしますよ。
ここまでは3文字以上の略語でしたが、次はさらに短い略語・表現を見ていきましょう。
・w、w/、w/o
wとw/はwithの略です。そして、w/oはwithoutの略です。
これは特に分かりにくい略語ではないかなと思います。I’ll check w/ her.(彼女と確認するね。)、Pls order it w/o sauce.(ソースなしで注文をお願い。)のような形で文中で使われますよ。
ちなみにwは、日本語の(笑)と同じ感覚で使われたりもします。日本人でも使う方多いですよね。この場合のwは文の終わりに付くので、withと混乱することはないと思いますが、文中のw=(笑)ではないことを覚えておくと安心かもしれません。
・u
uは、youの略です。英語では基本的に主語が必ず文に入るので、主語であるyouを使う頻度はとても高いです。なので、たった3文字だけど略せると楽ですよね。Did u go there?(そこに行ったの?)、U need help?(手伝おうか?)のような形で使われますよ。
・r
rは、areの略です。先のuとセットでR u coming?(来る予定?)、U r welcome.(どういたしまして。)のように使われることが多いです。
このように、アルファベット1語だけだと、一瞬何を表しているのか戸惑うこともあるかもしれませんが、発音はそのままだったりするので、落ち着いて見てみれば案外すぐに意味が分かることが多いですよ。
次に、文字を略して数字にしてしまう表現を2つ紹介します。
・4
これは何を表していると思いますか。分からない方は、4を英語で発音して見ましょう。そう、「フォー」ですね。4の正式なスペルはfourですが、ここではforの略語として紹介します。
I’m waiting 4 u.(待ってるよ。)、Thx 4 the gift.(贈り物をありがとう。)のように、4を使うと暗号のような文になりますが、意味が分かると納得できますね。
・2
これも同じように英語で発音してみると、分かるかもしれません。「トゥー」ですね。2のスペルはtwoですが、ここではtoの略語として紹介します。
toもforも英語の文章にはよく出てくる単語なので、このように数字で略して表すようになったのかもしれませんね。R u going 2 eat?(食べる予定?)、Pls send it 2 me.(私に送って。)のような形で使われますよ。
おわりに
今回は、ビジネスやそれ以外の場面で使われる英語の略語を紹介しました。今回紹介した他にも、一時期インスタで流行ったtbt(throw back Thursday)や、よく使われるppl(people)、tmr(tomorrow)など、紹介したい略語はもっともっとあります。みなさんもSNSなどで気になる略語を見つけたら、まずは発音などから意味を自分で考えてみて、それでも分からなかったら調べてみてくださいね。
略語について書いてみて、思ったことがあります。一時期、略語をよく使っていたネイティブの友人たちも、歳を重ねるにつれてなのか、lolではなくhahaや絵文字を使ったり、4 uなんて書かずにfor youとちゃんと文章で書くようになったり、変化を感じています。
私も、一時期はC u tmr.なんて書いていたこともありましたが、今ではSee you tomorrow.とちゃんと書きます。特に学生時代は略語を使うことが多かったのかもしれませんが、社会人になり仕事でちゃんとした文章を書くことが多くなると、略語よりも文で書いたほうが早い、と自然に切り替わっていくのかもしれませんね。
このような変化は特にカジュアルな略語について言えることですが、ビジネスで使われる略語はこれからも変わらず使われていくと思います。仕事をスムーズに進めるためにも、まずはビジネス関連の略語をマスターして、日々の仕事にお役立ていただけると嬉しいです。
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