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  徹底比較!!ERP

三層構造パッケージを推進し変化適応力を向上させる - SCAWシリーズ

2006年7月18日(火)
清水 敏治

高い変化・適応力が注目される三層構造パッケージとしての「SCAW」

   SCAWは「See Create And Win(見える経営、創る経営、勝ち抜く経営)」をコンセプトとして当社が開発した国産のERPパッケージである。販売を開始した1993年から着実に実績を伸ばし、2006年3月末時点での導入実績は714社、953システムで、2006年6月には1000システムを達成した。

   現在SCAWシリーズは、「SCAW財務管理システム」「SCAW生産管理システム」「SCAW人事管理システム」「SCAW営業管理システム」の 4つの基幹業務と、他社製品やユーザ企業固有のレガシーシステムなどとのシステム間連携を実現する「SCAW eTarns」、ERPの視点から開発されたオフィスフロント業務としてのワークフローシステム「SCAW Fontizm」の6製品から構成されている。

製品体系マップ
図1:製品体系マップ


   特長的なものとして、統合ソリューションである「SCAW eTrans」があげられる。「SCAW eTrans」は各業務間連携をする際に、SCAWはもちろんのことSCAW以外のERPやレガシーシステムなどのデータを簡単に結合することができるものだ。

   「SCAW eTrans」は個別ソリューションの中心となる財務会計パッケージにデータを送り込むために作られたものを発展させたものである。個別最適化を求め、粗 結合を実現するためのツールが「SCAW eTrans」として、企業システムをビジネスプロセスにそって統合するプラットフォームへと一歩成長したのである。

   またSCAWは一昨年「三層構造パッケージ」というアーキテクチャを発表した。ワークフローを持ったフロントオフィスソリューションとバックエンドの業務ソリューションが提供され、それをつなぐためのHUBとしてシステム間連携のプラットフォームが提供されるものだ。

   この三層構造パッケージがシステムの拡張やビジネスプロセスの変化への柔軟な対応を実現しており、このアーキテクチャが今の企業システムに求められる変化に対するシステムの適応性の向上を実現する。

完成度の高さに加え多次元分析エンジンを搭載した「SCAW財務管理」

   6製品で構成される「SCAW」の中で、業務パッケージとしてもっとも導入されているのはERPの基本となる「SCAW財務管理システム」だ。導入 社数は全体の半数以上を占めており、特にグループ企業全体で導入するケースが多く、最大で約100社へ一気に導入した事例もある。

   大企業向けのERPと比較しても機能面での遜色はなく、もともと売上50億円から500億円の中堅・中小企業が導入企業の中心であったが、最近では導入企業の規模も確実に大きくなってきている。

   この「SCAW財務管理システム」の最大の特長は、パッケージの中に多次元分析を行うためのOLAP(On-Line Analytical Processing)エンジンを持っていることだ。

   ユーザはどのデータを分析したいかを選択するだけで、改めて定義体を作る必要がない。通常外付けでOLAPツールを利用する場合には、会計データを 分析するために様々な定義体を作らなければならない。しかし「SCAW財務管理システム」では、必要に応じて自由に多次元分析を行うことができる。

   またOLAP機能を追加したことで、分析のための帳票のカスタマイズが激減した。これは会計データベースをもとに必要な分析をリアルタイムで行うことで、企業経営に求められる管理会計を実現しているからである。

株式会社NTTデータシステムズ

SCAW事業本部 パッケージ事業部 パッケージ営業部長
SCAW開発当初は信越地区でSCAW販売に従事。後にSCAW開発部を経てSCAWパッケージ開発部でパッケージ開発に取り組み、SCAW Frontizm、SCAW eTransの製品をリリースした。現在はSCAWパッケージのマーケ・販売に携わる。

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