SMB市場におけるLinuxの導入実態
はじめに
最終回となる今回はSMBにおけるサーバOSの導入実態を見ていく。現在SMBにおいてサーバOSとして最も利用されているのはWindows 2000である。しかし、今回注目するのは、SMBにおける導入率はまだ1桁に留まっている。オープンソースソフトウェアのLinuxである。ノーク・リ サーチの調査結果を基にして、今後SMBにおいてLinuxが採用される可能性を考察していきたい。
SMBが最も選んでいるサーバOSはWindows 2000
ノーク・リサーチの調査結果によると、2005年時点でSMBにおけるサーバOSの種類として最も選ばれているのは「Windows 2000」で42.6%、「Windows NT」(25.5%)、「Windows 2003」(14.6%)と続き、一方「Linux」は6.6%だった。年推移で見ていくと、「Windows NT」が徐々に減少し、逆に「Windows 2000」がシェアを伸ばしたということがわかる。また「Linux」については、年を追うごとに約2%ずつ増加しているといったところである。
「Windows NT」は徐々に利用者が減ってきているとはいうものの、いまだに1/4近くのSMBが使い続けているという状況は問題があるだろう。というのも、マイクロソフトのサポートは1年以上前の2004年12月にすでに停止されているからである。
ここで詳細なデータは割愛するが、NTユーザの大半がサポートが切れているということを認知していた。わかっていながらも使い続ける理由はどこにあるのであろうか。実際に質問したところ、「移行する必要性を感じない」が6割と圧倒的であった。
こういった結果はWindows NTがいわゆる使い慣れた「枯れた」、すぐれたOSである証拠ではあるのだが、2世代前のOSの支持がこれだけ高いのもベンダーとしてどう対応するべきか微妙なところだ。