Eclipse実践プラグイン開発 7

エディタ・アクションの追加

エディタ・アクションの追加

エディタ・アクションを追加する方法として、「エディタの追加」の「エディタ・コントリビュータ・クラス」において、エディタ・コントリビュータ・クラスでcontributeToXXXメソッドをオーバーライドする方法を説明しました。ここでは拡張ポイン ト"org.eclipse.ui.editorActions"を拡張する方法を説明します。

それでは以下の手順で、「Hello2プラグイン」にサンプル・エディターを開いたときに「Hello,Eclipse world」ダイアログを表示するエディタ・アクションを追加しましょう。

実行例
図7:実行例
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

 

はじめにマニフェスト・エディタの「拡張」ページを表示し、「追加」ボタンをクリックして、「新規拡張」ウィザードを起動します。次に拡張ポイント"org.eclipse.ui.editorActions"を選択し、「新規拡張」ウィザードを終了します。

"editorContribution"のプロパティ設定

"org.eclipse.ui.editorActions"を右クリックします。表示されたポップアップ・メニューから「新規」-「editorContribution」を選択し、"editorContribution"のプロパティを以下のように設定し、保管します。


プロパティ
内容
id examples.hello2.editorContribution
エディタ・アクションおよびメニューのグループを識別するID
targetID examples.hello2.editors.SampleEditor
このエディタ・アクションおよびメニューのグループを表示するエディタのID

"menu"のプロパティ設定

"examples.hello2.editorContribution"を右クリックします。表示されたポップアップ・メニューから「新規」-「menu」を選択し、"menu"のプロパティを以下のように設定し、保管します。


プロパティ
内容
id editorMenu
メニューを識別するためのID
label サンプル・エディター・メニュー(&M)
メニューの名前
path 値:なし
メニューのルートから開始する新規メニューの位置。
省略するとadditionsグループに追加されます

"separator"のプロパティ設定

"サンプル・エディター・メニュー"を右クリックします。表示されたポップアップ・メニューから「新規」-「separator」を選択し、"separator"のプロパティを以下のように設定し、保管します。


プロパティ
内容
name editorMenuGroup
セパレータ名

"action"のプロパティ設定

"examples.hello2.editorContribution"を右クリックします。表示されたポップアップ・メニューから「新規」-「action」を選択し、"action"のプロパティを以下のように設定し、保管します。


プロパティ
内容
id examples.hello2.actions.SampleEditorMenuAction
エディタ・アクションを識別するためのID
label サンプル・エディター・アクション(&S)
エディタ・アクションの名前
class examples.hello2.actions.SampleEditorMenuAction
エディタ・アクションの実装クラス(エディタ・アクション・クラス)の完全修飾クラス名。
org.eclipse.ui.IEditorActionDelegateをインプリメントしていなければいけません
accelerator 値:なし
使用されません。代わりにdefinitionIdを使用します
definitionId 値:なし
エディタ・アクションが扱うコマンドのIDを指定します("org.eclipse.ui.commands"の拡張)
menubarPath sampleMenu2/sampleGroup2
メニューのどこにエディタ・アクションを定義するかを指定し ます。menu要素のidやseparator要素のname、およびgroupMarker要素のnameを"/"で区切って指定します。指定した位置 にメニュー・アイテムとして表示されます。省略すると、メニューにエディタ・アクションを追加しません
toolbarPath sampleGroup2
ツールバーのどこにエディタ・アクションを定義するかを指定 します。separator要素のname、およびgroupMarker要素のnameを"/"で区切って指定します。指定した位置にボタンとして表示 されます。省略すると、ツールバーにエディタ・アクションを追加しません
icon 値:なし
エディタ・アクションに表示されるアイコンのパス。メニュー・アイテムやツールバー・ボタンのアイコンとして表示されます
disabledIcon 値:なし
エディタ・アクションが使用できないときに表示されるアイコンのパス
hoverIcon 値:なし
マウスがエディタ・アクション上にあるときに表示されるアイコンのパス
tooltip Hello, Eclipse world
ツールチップ
helpContextId 値:なし
ヘルプ・コンテキストのID(F1キーをクリックすると表示される)
style push
アクションのスタイルを指定します(以下の値を指定することができます)
  • push:通常のメニュー・アイテムとツールバー・ボタン(デフォルト)
  • radio:ラジオボタン
  • toggle:トグルボタン
state 値:なし
エディタ・アクションの初期状態(styleがradioかtoggleのとき指定する)
enablesFor 値:なし
エディタ・アクションを使用可能にするために、一致しなければならない選択カウント
actionID 値:なし
テキスト・エディタが使用する内部タグ(使用しません)

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