TCSIとエーティーワークス、セキュリティのアプライアンスサーバーを「秘密分散法」で製品化して発売
シンクライアント・ソリューション総合研究所(以下、TCSI)は11月19日、サイバー攻撃から情報を強固に防ぐ秘密分散ソリューション「PASERI(パセリ)」の製品化を発表した。エーティーワークスが、同製品の最初の販売パートナーとして、PASERIを搭載したアプライアンスサーバー「Blessta(ブレスタ)」を12月から発売する。
秘密分散法は、情報をいくつかに分割し、それぞれは意味のない情報として分散管理し、全てが集まらないとデータを復元できないもので、分散した情報は、それぞれでは意味をなさないデータとなる。TCSIの秘密分散ソリューション「PASERI」は、AONT方式を採用して、かつ性能面、断片ファイルのサイズの可変性、閾値分散の実現などで独自性を実現している。
1片を1KBまで小さくすることができ、出力データのすべてのビットがそろっていれば容易に 元データに復元することができるが、ある程度の数以上のビットがかけると元データへの復元が不可能になるという特性を持つ。また、他の秘密分散法では、1つの分散情報が元データの1.2倍~1.5倍になるのに対し、処理前後のデータ量が、1ファイルごとにわずか768バイト増えるだけ。データ容量が小さければ、それだけ処理速度も速くなる。
また、最後の一片を外部記憶媒体で保管することも可能なため、サイバー攻撃の最後の砦となり、セキュリティ強度を高めることができる。
TCSIでは、今後データセンター事業者やセキュリティーベンダーおよびソリューション開発会社からのサービス提供も計画している。企業のデータセンターでは、サイバー攻撃からの防衛だけでなく、DR(災害時のバックアップ)でも威力を発揮する。複数拠点に分割したデータを組み合わせて分散することで、災害時に、一箇所がダウンしても、他のデータから復元することも可能となる。
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