企業でのWindows Phone活用事例

2010年6月25日(金)
越川 慎司

販売員の作業効率と営業力を向上させ、製造小売業への転換を加速

~制限のある店舗スペースでWindows Phoneをベースにした店舗システムを構築~

老舗シャツ専業メーカーのCHOYAが導入した店舗システムでは、Windows Phone端末で在庫状況をリアルタイムに把握ができる。また、入荷予定データ、棚卸しデータ、返品データなどをレシートに打ち出す際にもBluetoothでプリンタに送ることができ、実際の店舗において、作業のたびに機器同士を接続しなくてもよいことは、スペースと効率の両面で有用となっている。

システム開発を手掛けた日本ユニシスは、マイクロソフト製品の開発経験が豊富で、開発者の確保が容易で、Microsoft Visual Studioなどの開発環境が整っており、スムーズな開発を可能にした。一般携帯の場合、独特の開発となることが多く、手間やコストがかかるということにあり、Windows Phoneがその選択肢となった。

このように、Windows Phone向けのアプリケーションの開発においては、標準的な開発ツールにより、低コストで開発ができる。この「開発効率性」は、Windows Phoneの法人導入において大きなメリットである。

Windows Phoneをベースにした店舗システム

図2:Windows Phoneをベースにした店舗システム(クリックで拡大)

【参考記事】マイクロソフト導入事例 : CHOYA株式会社

広がるビジネスワーカーの生産性向上ソリューション

~SharePoint連携、クラウドサービスMicrosoft Online Servicesとの連携強化~

前述の3事例では、主に業務端末としての活用例を紹介したが、ビジネスマンの情報ツールとしてのWindows Phoneも広がっている。

これまで、自社内のExchange Serverとのセキュアな連携がメインであったが、最近ではビジネス・コラボレーション・プラットフォームSharePoint Server 2010、そしてクラウドサービスMicrosoft Online Servicesとの連携が拡大を見せている。5月13日にWindows Mobile 6.5向けに無償提供を開始したOffice Mobile 2010には、使い慣れたWordやExcel、PowerPoint、One Noteのほかに、SharePoint Workspace 2010が含まれており、社内のSharePoint Server 2010に携帯電話網からセキュアにアクセスでき、Office ドキュメント等の閲覧・編集・更新が可能となり、さらにユーザーの「生産性向上」を加速させる。

今回紹介した導入の3大メリットである、「コスト削減」、「強固なセキュリティ」、『生産性の向上』を、多くの企業ユーザーに訴求していきたい。

マイクロソフト株式会社 コンシューマー&オンライン事業部 コンシューマー&オンライン統括本部 モバイルコミュニケーション本部 本部長

国内通信会社などを経て米・マイクロソフトに入社。現在マイクロソフト株式会社 コンシューマー&オンライン事業部にて、日本国内のWindows Phoneビジネスを統括する。

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