WebUIのデバッグ方法と新規追加
新しくWebUIを追加する方法
次に、新しくWebUIを追加する方法について説明します。
Adempiereにはアプリケーションサーバーを起動するとアクセスできるURLがいくつかあり、それらのファイルはソースコード上では、複数のフォルダに分かれています。
例えば、サーバー名がcomputer1だったとすると、
- http://computer1/admin/ はserverRootフォルダ(アプリケーションサーバーのトップページ)
- http://computer1/webui/ はzkwebuiフォルダ(zkのWebUI)
- http://computer1/adempiere/ はserverAppsフォルダ(HTML版のWebUI)
のようになっています。
Adempiereには、JavaクライアントのUIと、zkというオープンソースのフレームワークを使ったWebUIがあります。zkのWebUIは、後から加えられる形で開発されました。
今回は新しくWebUIを追加する準備段階の、URLのパスを追加する方法を説明します。この方法で機能を実装すれば、HTML5版のUIやmobile版のUIを作ることができます。
この記事では、http://computer1/html5/ というURLにダミーの開始ページを作成してみます。
新しくWebUIを追加する方法
まず、Adempiereプロジェクトのフォルダにhtml5というフォルダを作成します。
図6:「html5フォルダ」を作成する(クリックで拡大) |
html5フォルダには、
- index.htmlファイル
- build.xmlファイル
- WEB-INFフォルダ
- META-INFフォルダ
を作成します。
index.htmlの作成
html5フォルダの中にindex.htmlを作成してください。
index.htmlの中身は以下のようにしてください。
<!DOCTYPE html> <html> <head> <meta charset="UTF-8"> <title>HTML5サンプル</title> </head> <body> <article> <header> <h1>HTML5のページ</h1> </header> <p>これはHTML5のページです。</p> </article> </body> </html>
index.htmlをUTF-8で保存してください。
build.xmlの作成
次にbuild.xmlを作成します。build.xmlは、zkwebuiのbuild.xmlをコピーして修正します。
zkwebuiフォルダのbuild.xmlをhtml5フォルダコピーして、以下の修正をしてください。
修正は3箇所です。
6行目 18行目 81行目、82行目 コメント部分の修正も含めた差分は以下の通りです。
→
→
WEB-INF/lib/*-sources.jar,
**/test.zul"
→ WEB-INF/lib/*-sources.jar"## 開始 ##
3c3
< <!-- Zk Ajax UI (Web UI) -->
---
> <!-- HTML5 Template Sample -->
6c6
< <project name="ZkWebUI" default="war" basedir=".">
---
> <project name="HTML5" default="war" basedir=".">
8c8
< This buildfile is used to build the Zk WebUI client.
---
> This buildfile is used to build the HTML5 Sample.
18c18
< <property name="war.name" value="webui"/>
---
> <property name="war.name" value="html5"/>
64c64
< <echo message="=========== Build Zk Ajax UI ==========="/>
---
> <echo message="=========== Build HTML5 Web UI ==========="/>
81,82c81
< WEB-INF/lib/*-sources.jar,
< **/test.zul"
---
> WEB-INF/lib/*-sources.jar"
## 終了 ##