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  ReadWrite Japan

見せれるものがまだ何もないMagic Leap、マイクロソフトのHoloLensをこき下ろす

2015年3月7日(土)
ReadWrite Japan

製品のデモはおろか、それが可能であるということの実証すらされていないが、Magic LeapのCEO ロニー・アボヴィッツがマイクロソフトの拡張現実(AR)のためのヘッドセット「HoloLens」について激しい批難をはじめている。

Magic Leapは詳細が明らかではない「軽量なウェアラブルデバイス」を用いて、これまた詳細が明らかではないARとバーチャルリアリティ(VR)を融合させたなにかを開発していると主張している。これによりグーグル、クアルコムやその他のベンチャー投資家から5億ドル以上の出資を取り付けた。

先日のRedditのAsk-Me-Anythingセッションでは、アボヴィッツにMagic Leapの謎めいた製品がHoloLensと比べてどのようなものなのかという質問が寄せられたが、彼は尻込みすること無く爆弾発言をした。

シースルーから非シースルーまでさまざまな立体3Dデバイスが存在する。Magic Leapはこれらが視覚及び脳に対して一時的もしくは恒久的に様々な神経的欠損を生じさせると考える。

Magic Leapは人の視覚及び脳に対して悪影響を及ぼさないデジタルライトフィールド技術を作り出した。そのエクスペリエンスはこれまで見た事がない様な素晴らしいものだ。

立体3Dデバイスによって、どのような欠損が生じるというのだろう? そうだと言える証拠はあるのだろうか? Redditで投げかけられたこれらの質問に対し、アボヴィッツは回答する事はなく、結果彼はネットのペテン師扱いをされることになる。

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Magic Leapが提供した数少ない画像の1つ。呼吸をして空を飛ぶタツノオトシゴ

「全く持って論外だ。言ってることの裏付けとなるソースが何もない。こんな話は冗談みたいなもんだ。マーケティングについての瑣末なことばかりで製品について何一つ確かなことが語られてない」とはハンドルネームSimplicityCompassからのコメントだ。

Magic Leapの盲信

アボヴィッツに対する批判には同情する。今日に至るまでMagic Leapがどんな製品を開発しているのか、どのような仕組みなのか、なぜそれが我々にとってどんな意味があるのかについてほとんど明らかにされていない。

しかしながら前述にあるように、彼は自分たちのテクノロジーを吹聴して回る事に何の躊躇もない。

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マイクロソフトのHoloLens

次の4月後半から5月の頭頃に開かれるBuildカンファレンスで、マイクロソフトはHoloLensについて更なる情報を公開する予定だ。方やMagic Leapの方はというと、そのスケジュールや技術、製品について全く何も明らかにされていない。グーグルの後ろ盾や6億ドルの軍資金があるとはいえ、彼および、彼が言うことは魔法のような何かというより、ただの幻想の様に思えてくる。

更新(太平洋標準時 4:35pm):マイクロソフトの広報から以下の通達があった

「マイクロソフトの製品はいかなる規制や工業安全規準にも適合するよう設計・製造されています」

画像提供:
トップ画像:Magic Leap
Hololens画像:Microsoft

Brian P. Rubin
[原文]

※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちらをご覧ください。

※本ニュース記事はReadWrite Japanから提供を受けて配信しています。

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