Yahoo! JAPANのOpenStack基盤にOCPを初採用、SRA OSSとトレジャーデータがFluentdで協業、ほか

2015年10月16日(金)
吉田 行男

こんにちは、日立ソリューションズの吉田です。

今週は「初冠雪」に「初氷」と、冬の便りがぞくぞくと届けられています。今年の秋は例年に比べて気温の下がり方が激しいようで、秋を感じる暇もなく冬に突入していくような気がします。

今週もOSSに関する注目すべきトピックをとりあげましたので、ゆっくりとご覧下さい。

Yahoo! JAPANのOpenStack基盤に、Open Compute Projectが初採用

伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)社と米国ITOCHU Techno-Solutions America社は10月13日、Yahoo! JAPANの米国現地法人である米国YJ America社が所有する米国データセンターの仮想化統合基盤にOpen Compute Project(OCP)の仕様に基づいたソリューションを提供したと発表しました。これはクラウド基盤を構築するオープンソース・ソフトウェア「OpenStack」を利用した仮想化統合基盤への導入となり、Yahoo! JAPANでOCPが採用されるのは初めてのことです。OCPは2011年に米国Facebook社が自社サービスで使用しているデータセンターやサーバーなどのハードウェア仕様をオープン化するために開始したプロジェクトです。

(参照記事:http://www.ctc-g.co.jp/news/press/20151013a.html

HP、LinuxベースのネットワークスイッチOS「OpenSwitch」をオープンソースで公開。インテル、ブロードコム、VMware、アリスタなどと協力

米国ヒューレット・パッカード社は10月5日、Linuxベースのネットワークスイッチ用OS「OpenSwitch」を公開するとともに、OpenSwitchコミュニティを米国インテル社、米国ブロードコム社、米国VMware社、米国アリスタネットワークス社などとともに立ち上げました。これまでスイッチなどのネットワーク機器はネットワークベンダーが独自のハードウェアと専用OSを開発してユーザーに提供されるものでしたが、ここ数年はFacebookのOpen Compute Projectなど、ネットワーク機器でもハードウェアとソフトウェアを自由に開発できる環境を作り上げようという動きがあり、OpenSwitchもその一環と言えます。

(参照記事:http://www.publickey1.jp/blog/15/hplinuxosopenswitchvmware.html

SRA OSSとトレジャーデータがログ収集基盤ソフトウェアFluentdで協業、「Fluentd エンタープライズサポートサービス」を開始

SRA OSS日本支社と米国トレジャーデータ社は14日、オープンソースのログ収集基盤ソフトウェア「Fluentd」で協業し、「Fluentd エンタープライズサポートサービス」を開始すると発表しました。Fluentdはトレジャーデータの創業メンバーによって開発されたログ収集基盤ソフトウェアで、現在はトレジャーデータの社員およびコミュニティによって開発が行われています。Fluentd エンタープライズサポートサービスは、オープンソースのFluentdをビジネスシステムで利用する方を対象に、パッチ作成までを含んだ商用サポートサービスです。

(参照記事:http://www.sraoss.co.jp/company/press/2015/1014.php

MapR、Microsoft Azureクラウド上でHadoopを提供開始

米国MapR Technologies社は14日、米国マイクロソフト社と提携し、クラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」上で同社のHadoopディストリビューション「MapR」とNoSQLデータベース「MapR-DB」の提供を開始しました。これにより、コストメリットの高いAzureのオンデマンドクラウドサービスと一緒にエンタープライズ向けの高速Hadoopを使用することが可能になります。また、日本では日本ユニシス社が開発した「汎用データ処理ツール」と組み合わせ、クラウド上から提供するビッグデータ分析のためのデータ活用基盤「データ統合・分析共通PaaS」のソリューションラインナップとして「MapR on Azure」が採用されました。

(参照記事:http://www.dreamnews.jp/press/0000120657/

「Xen 4.6」公開、多数の機能強化や新機能追加が行われる

Linuxの普及推進や開発支援を行っている米国の非営利団体「The Linux Foundation」の「Collaborative Project」であるXen Projectは13日、オープンソースの仮想化ソフトウェア「Xen Project Hypervisor 4.6」をリリースしました。1月に公開されたXen 4.5に続く最新版で、コード品質、セキュリティなどにフォーカスした多数の機能強化と新機能が加えられたにも関わらず、コードベースは4.5と比較して約6,000行増えるにとどまったとしています。

(参照記事:https://osdn.jp/magazine/15/10/15/081800

編集後記

今週最大のサプライズは、米国Dell社による米国EMC社の買収発表でした。以前から噂されていたとはいえ、8兆円という巨額での買収は過去に類を見ないものでした。
今後、EMCの子会社である米国VMware社の独立性が保てるかが注目されるところですが、各社生き残りをかけて、これからも合併や買収が行われることになりそうです。

2000年頃からメーカー系SIerにて、Linux/OSSのビジネス推進、技術検証を実施、OSS全般の活用を目指したビジネスの立ち上げに従事。また、社内のみならず、講演執筆活動を社外でも積極的にOSSの普及活動を実施してきた。2019年より独立し、オープンソースの活用支援やコンプライアンス管理の社内フローの構築支援を実施している。

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