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マイクロソフトがHoloLens開発キット用アプリをついに公開

2015年10月28日(水)
ReadWrite Japan

マイクロソフト幹部は今月、ニューヨークで新しいハードウェア・デバイスを大量に発表した。この携帯電話やノートパソコンの新製品の中から、開発者にようやく待望のHoloLensのニュースが届いた。同社はMicrosoft HoloLens Development Editionのアプリを公開したのである。

しかし、良いニュースもあれば悪いニュースもある。最初のプロトタイプ・キットは2016年の上半期にしか入手できず、端末1台あたりの価格は3,000ドルという点だ。

本格的なソフトウェア開発企業はその値段に驚いたりはしないだろうが、一般ユーザーよりも先にこの新製品を入手しようとしていた小さなインディーズショップやアマチュアのガジェット愛好家、学生開発者の夢は失われかねない。

また、同社の拡張現実ヘッドセットは、一般販売ではOculus Riftよりも高額になる予定だとなってしまいそうだ。Oculus Riftの開発キットはわずか300~350ドルほどで販売されている。

だが、Oculusのヘッドギアは別種の脅威である。フェイスブック社のウェアラブルは仮想現実を目的として設計されているが、HoloLensの場合は拡張現実である(拡張現実は現実世界にデジタル・ホログラムを加えることであり、仮想現実は完全にデジタルな世界を作りだす)。違いは他にもある。HoloLensはコンピュータやスマートフォンの助けを借りずに動作するため、コンピューティングや処理は全てヘッドセット自体で行われる。このような能力を備えており、決して安価にはならない。

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頭やポケット、そして手の支配をめぐり、ウェアラブルは競合する

さかのぼること今年の1月、マイクロソフトはHoloLens のベールをはがし、Google GlassとOculus Riftのハイブリッドとも言える拡張現実がいかなるものかを示した。

10月6日、ニューヨークで、マイクロソフトはまた新たなHoloLensのバーチャル・コントローラーを披露した。プレイヤーの腕にレンダリングされたホログラムで、リビングルームを襲撃しに来たアリのロボット軍を撃退するというものである。

これに関心があれば、開発者は公式オンラインポータルで今日からHoloLensユニットを用いる開発を試すことができる。その場合、開発者は、米国またはカナダに住んでいて、ウィンドウズ・インサイダー・プログラムに参加しなければならない。

マイクロソフトは、このアプリケーションのページで、アプリをどの程度正確に評価する予定なのかを明らかにはしておらず、「弊社は、多様な経験を生み出すため、幅広い範囲の開発者を求めています」と述べるにとどまっている。「より多くの開発者の皆さまが参加していただければ、弊社とともにホログラフィック・コンピューティングの未来を作りだしていただける方法を、よりスムーズに認識できるようになります」。

同イベントのもう一つの目玉は、同社のモバイル技術の発表だった。Lumia携帯電話の新製品2種、新しくなったフィットネス・トラッカーのMicrosoft Band 2、次世代のSurface Pro 4などである。このラインナップの中で本当に驚きだったのは、マイクロソフト製のSurface Book、すなわちマイクロソフト自社のみで設計・開発された初のラップトップである。特徴的なのは、革新的なヒンジと取り外し可能なスクリーンだ。

同社はまた、Xbox One用にアップデートしたWindows 10をE3にて発表していたが、これが近く公開予定であることを確認し、11月に披露するとした。

このように新しいデバイスが多く発表され、Windows 10はようやく多くの領域に進出を果たした。CEOサティア・ナデラと彼のチームは、開発者がついてきてくれることを望んでいるだろう。

画像提供:Microsoft

David Nield
[原文]

※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちらをご覧ください。

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