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  インタビュー

東京から福岡へ、サーキュレーションのCTOが語るエンジニアが福岡に集まる魅力とは?

2018年6月27日(水)
ヨビ・キム(YOBI KIM)

現在、日本のスタートアップシーンにおいて「最も勢いに乗っている」と言っても過言ではないスタートアップ都市福岡。そこで全国的にも知名度の高い企業のエンジニアが福岡に移住するケースも増えているという。

今回はその中の1人で、東京から福岡へ移住し自由な働き方を実現している、株式会社サーキュレーションのCTOである大谷 祐司氏に、福岡に移住したきっかけや福岡でのライフスタイル、そしてエンジニアを志す多くの若者たちについてインタビューを行った。

株式会社サーキュレーション CTO 大谷 祐司氏

自己紹介をお願いします。

株式会社サーキュレーションにてCTOをしている大谷祐司と申します。専門はWebのエンジニアで、以前の職場では新規事業の立ち上げ、大企業でのシステム部門立ち上げ、スタートアップでの技術責任者などを経験しました。エンジニアとして東京以外で働くことも考えていたところ、福岡のスタートアップにジョインする機会があったため移住してきました。

様々な経験をされている中で大手企業ではなくスタートアップを選んだ理由は?

もともとサーキュレーションの社長と面識があり、「テクノロジーで勝てる会社にしたい」という話を聞いていました。前職を辞めるときに話をして、そのタイミングで福岡に開発拠点を設けることになりました。なぜ福岡を選んだかというと、全国から優秀なエンジニアが集まっているのを実感しているからです。エンジニアコミュニティも盛んで、勉強会も頻繁に開催されています。エンジニアにとって福岡はとても魅力的な環境なんです。

優秀なエンジニアが福岡に集まった理由は何だと思いますか?

スタートアップが盛んで、IT企業がどんどん生まれています。これは福岡市のサポートも非常に大きいと感じています。エンジニアにとっては働きやすく、コミュニティ活動も盛んでインプットの機会も多い。本当に良い環境だと実感しています。

私の場合、東京では朝の8時から夜9~10時まで働くのが普通でしたが、福岡に来てからは仕事とプライベートのメリハリがつきましたね。子どもと過ごす時間も増えました。このように「ライフスタイルが格段に良くなる」というのも理由としてあると思います。

よく「優秀なエンジニアが集まると作りたいものを作るために起業をする」と聞きますが、大谷さんはどう思われますか?

優秀なCEO、COOありきなところは間違いなくありますね。実際に「大谷さんはCTOの経験があるので起業してもやっていけるのでは?」と言われることもありますが、自分の力を存分に発揮できるのはものづくりなので、今の環境で新しいサービスを生み出すことに全力で取り組んでいます。

一方で、優秀なエンジニアにとって福岡はチャンスがたくさんあると思います。スタートアップが多すぎるといっても良いくらいあるし、エンジニアの転職も盛んです。最近は福岡にいる学生も「大手企業ではなくスタートアップに行きたい」と思っている方が多いと聞いています。

学生エンジニアもいますが、本当にすごい人は仕事で10年エンジニアやってきた人よりも遥かにスピードと技術力があったりします。彼らは若さと将来性も兼ね備えているので、私自身も「10年くらい前の考え方のままじゃ絶対にダメだな」と思っています。

福岡はこれからどうなっていくと思われますか?

シリコンバレーに行った時に感じたのですが、シリコンバレーは都会というより田舎なんですよ。そこまで広くないしコミュニティもどちらかというとクローズですし。でも、世界中のスタートアップの聖地になっている。福岡はその系譜を継ぎつつあると思っています。

将来福岡からメガベンチャーがどんどん出て来ると、人もどんどん福岡に集まって来ると思いますね。福岡に移住してから東京に行く度に思いますが、やはり「人も企業も集中しすぎていてゴミゴミしている」という印象が強いです。あと、食べ物のお店も当たり外れが多くありますしね。

これからエンジニアを志す若者たちにコメントやアドバイスをいただけますか?

言われたことをただただやるのではなく、「人や組織の課題を解決するようなアプリケーションを作る」という経験が大事なのではないかと思います。技術的な部分では、できることだけで勝負するのは世界を狭めてしまうので、そこは気をつけた方が良いですね。

私も過去に知ってる技術だけで勝負していた時期があって、新しい技術を手に入れてから同じような作業をした時に「あれ、今まではこんなに時間かかっていたけど、この技術だったら一瞬で済むんだ」というような経験をしたこともたくさんありました。

また、最近会社のメンバーにすごく言っていることですが、「どうしたら良いか教えてほしい」ではなく、「自分はどうするべきだと思うのか」を考えた上で聞くようにしてほしい。私も新人時代はもちろん先輩に質問することもありましたが、必ず自分なりに15分調べてみてわからないなら聞いてみるというようにしていました。そうすると考える力ができるので、新しい技術が出てきてもしっかりと身につけられる土台になるのではないでしょうか。

最後に、ものづくりはすごく楽しいことなので、ぜひ技術力を高めてほしいですし、楽しみながらどんどん挑戦してほしいですね。エンジニアも経営者も仲良い人が多いので、気軽に「こういう人を紹介して欲しい」と言われれば紹介しますよ(笑)。

* * *

今回、東京から福岡に移住したエンジニアを代表して大谷氏にお話を伺った中で印象的だったことは、福岡がシリコンバレーの系譜を継いでいるということ。年収1000万円でも低所得と言われるスタートアップの聖地と比べ、より質の高いライフスタイルが確約された福岡に優秀なエンジニアが集まるということはごく自然なことだという印象を受けた。

スタートアップシーンの勢いはこれからも強くなることもあり、優秀な若手エンジニアの台頭にも目が離せない。

著者
ヨビ・キム(YOBI KIM)
OMOROIDE.inc CEO
2017年7月大阪を拠点にOMOROIDE.incを立ち上げ。アジア・ヨーロッパの各分野におけるビジネストレンドの調査やローカライジング事業を運営している。最近では、映像クリエイター養成サロン「MOOCRES」を立ち上げたほか、2018年4月には、アジア・欧州のビジネスフォーラム「Asia-Pacific Weeks Berlin 2018」にトリで登壇。モットーは「マジメだけどオモロイデ」。@Yobimar_gatinho

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