複数のNICを設定しよう!
NICの物理位置とネットワークインターフェース
前回は、NIC(Network Interface Card)の設定を行っていきました。今回は、実際の環境を想定して、複数のNICの設定手順を紹介していきます。SUSE Linux Enterprise Server 10(以下、SLES 10)では複数のNICの設定が可能です。
サーバに複数のNICが存在する場合、サーバに刻印されているNIC番号(あるいは、PCIバスの番号に対応したNIC番号)と、SLES 10上で割り当てられているインターフェース番号の対応がどのようになっているのかを確認することが必須です。NIC1がeth0に、NIC2がeth1に割り当てられているかどうか、またNIC1のMACアドレスは何かをBIOSで確認しておきます。
さらにOSがデフォルトでNIC1だからeth0に割り当てられるとは限らないため、OSインストール後に物理NIC番号とLinux上でのネットワーク番号の対応を確認してください。意図した対応づけになっていない場合は、明示的に割り当てるように修正します。SLES 10では、物理NICとネットワークインターフェースの明示的な割り当てにはudevを利用することができます。
以下では、4つの物理NICを搭載したブレードサーバにおいて、物理NIC1、NIC2、NIC3、NIC4に対して、Linux上のインターフェース名eth0、eth1、eth2、eth3を明示的に固定して割り当て、さらにeth1とeth3でbondingを行う手順の設定例を紹介します。
設定の環境例
今回は、ProLiant BL460c(オンボードNIC2ポートと追加NIC NC326m)とSLES 10の組み合わせを例に解説していきます。
合計4つのNICポートのMACアドレスとLinux上のネットワークインターフェースのethXを明示的に対応づけて、さらにeth1とeth3でbonding設定を行っていきます。
では、実際に手順にそって解説していきましょう。