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| 分散システム系の機能 | ||||||||||||||||||||
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これは、データを複数のDBMSサーバ上で同期して管理する機能です。データの同期、伝播方法や個々のサーバでの扱い(データを変更できるか否か等)などの点で複数の用途、手法が存在しています。Oracleで言えばレプリケーションですが、そのベースには2フェーズ・コミットの存在があります。 2フェーズ・コミットは複数のサーバ間でコミットするタイミングを同期し、分散トランザクションの一貫性を保障する為の機能ですが、レプリケーションの機能を実現する為にも欠かせない機能と言えます。 一方のPostgreSQLには、標準の機能として2フェーズ・コミット、レプリケーション共に実装されていません。OracleではV6の頃あたりから分散機能が実装されていた事を考えると、そのポリシーに大きな差を感じます。 ただし、外部にリソース・マネージャを置きXAの機能を用いて2フェーズ・コミットを実現したり、PGcluster・Slony-IなどといったPostgreSQLにレプリケーション機能を付加するソフトウェアなども出現しており、これらを用いる事でOracleに対する決定的なマイナスポイントではなくなりつつあります。 データを分散させる目的は負荷分散や高可用性・バックアップの取得などがありますが、Oracleのレプリケーションはどちらかと言えば負荷分散目的で使用される場合が多く、PostgreSQLについてはレプリケーションが、高可用性の為のクラスタ化やバックアップ目的である場合も混在しているようです。 |
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| 可用性、信頼性に関する機能 | ||||||||||||||||||||
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ここでは、トラブル発生に備えたり、停止時間を短縮する為の機能を分類しました。Oracleで言えば、次の3つの機能です。 |
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他にもフラッシュ・リカバリ、索引のオンラインでの再構築、表の再定義など信頼性やダウンタイムの短縮に貢献する機能がOracleには実装されています。いずれもOracle独自色の強いものばかりなので、PostgreSQLには比較する対象が見当たりません。 PostgreSQLでは、クラスタ化やバックアップを目的としても使用できるソフトウェアやミドルウェアが、この分野でも利用できるという点を除けば明らかに遅れをとっていると言えます。 Oracleのレプリケーションが可用性向上を目的として近い位置(筆者の感覚では物理的に遠いサーバ間の同期目的が主)で使用されることが少ないのは、その複雑さ故に管理が面倒である事も理由の1つではありますが、他の機能を用いる事でもっと容易に目的を達する事ができるからであると考えられます。 物理的に近い位置での複製や共有にはRACやスタンバイデータベース(Data Guard)を用いる方が一般的でしょう。PostgreSQLでは逆に近い位置での複製に利用されている点が対照的です。 Oracleが独自の機能を自らの実装により実現するのに対し、PostgreSQLは外部のソフトウェアやOSの機能(例 HAクラスタ等)などを用いて補う形になっています。 |
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| まとめ | ||||||||||||||||||||
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このように、実装された機能から見た場合、または大規模なデータを蓄積するシステム向けのDBMSとして考えた場合、引出しの多さ・懐の深さではやはりOracleの方にまだ分があります。PostgreSQLで同等の効果を得る為にはそれなりの工夫や実装が必要な場合が考えられる為、「コストに見合っているか」という判断が要求される事を考慮に入れるべきです。 また、PostgreSQLにエンタープライズ向けの機能を付加する際に使用されるソフトウェアには、商用ソフトウェアであるものもあり、コストの面でも注意が必要と言えます。 |
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