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| スパムメール送信方法の変化 | ||||||||||||
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スパムメールが引き起こす問題はウイルスの感染以外にもいろいろあります。例えば最近話題になっているフィッシング詐欺など、数年前では想像できなかったようなスパムメールも新たに出現してきています。 スパムメールの脅威については各方面で報告されていますので、この連載ではスパムメールをいかに防ぐか、その技法に注目してご紹介していきます。まずはその前提として、時代とともに変化してきたスパムメールの送信方法から解説します。 |
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| 1996年〜1997年:ISP経由での送信 | ||||||||||||
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1996年頃のスパムメールは、企業やISPが提供するメールサーバを使って、通常のメールと同様に送信されるものが主な手法でした。 |
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| 1998年〜2000年:ISP経由での送信 | ||||||||||||
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1997年頃にはISP側のメールサーバにあったセキュリティホールやサーバ設定の誤りにより、不正なリレーが可能なサーバを踏み台にしたスパムメール送信が行われるようになりました。これは送信元を隠蔽する送信方法で、いまだ使われている手法のひとつです。 |
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| 2001年〜2003年:独自サーバを利用 | ||||||||||||
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2001年頃にはスパムメール送信者自身が独自のメールサーバを用意して、数多くのスパムメールを高いパフォーマンスで短時間に送る方法が使われはじめました。これは大手ISPがスパムメールの配信制限が施されるようになったことと、より大量のスパムメールを配信することを狙ったものと思われます。 |
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| 2004年〜:Botによる送信へ | ||||||||||||
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2004年頃になると、現在のスパムメールの80%近くを占めるといわれている手法が登場しました。これは外部からコントロールできる「Bot」といわれる不正プログラムを使ったものです。
※注1:
Botとはウイルスの一種で、安易なパスワード設定やWindowsのセキュリティホールを利用して侵入し、外部からハーダーと呼ばれるリモートコントロールを可能にする機能を持つ。外部からコントロールできることからRobotが語源。
Botはコンピュータに感染しても、すぐに不正な活動を開始せず、静かに潜んでいます。しかしハーダーと呼ばれる外部のBotを制御する悪意のユーザからの命令に従い、活動を開始するのです。現在ではコンピュータのスペックも向上しているため、Botが動作しても、コンピュータの使用者が体感できるケースは稀でしょう。感染者はもしも自分が大量のスパムメールを配信していても、そのことに気づかないことがほとんどです。 ちなみにBotをインストールされているクライアントパソコンのネットワークをBotNetと呼びます。BotNetから配信されるスパムメールが増大している背景として、このBotNetの所有者がスパムメール送信やDoS攻撃などを請け負うビジネスの存在が大きいといえるでしょう。 ![]() 図1:スパムメール配信方法の変移 |
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