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| 前回より | ||||||||||||||||||
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前回、BPRを実施していくための推進主体のあり方、評価・分析の留意点を次の10箇条(表1)にまとめ、4箇条までを説明した。続く今回は、残り5〜10箇条について解説する。
表1:BPR成功のための10箇条(再掲) |
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| 第5条:現実とのギャップを認識する! | ||||||||||||||||||
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実際にBPRに取り組むと、理想とする将来イメージに対して現実とのギャップが目立ってくる。ABCやBSCで評価・分析すると、そのギャップが具体的な数値で示される。例えば、「コスト削減効果は3億円」とか「このシステムを導入すると作業負荷の軽減は2万時間相当」という具合だ。しかし、わかりやすいがゆえに数値が一人歩きしかねない。
※注1:
ABC手法
コストに着目して効果を測定する手法。 詳しくは「第4回:BPRの効果をコストで示すABC手法」を参照。 ※注2: BSC手法 創造性や品質向上といった視点を重要視して効果を測定する手法。 詳しくは「第5回:BPRの効果を多面的に評価するBSC手法」を参照。 企業においては経営トップから「何人削減を必達のこと」という指示が、突然下りてくることがある。残った人員数で業務をこなせるか、そのときのリスクにはどのようなものがあるのかなど、実際に行動するには乗り越えなければならない壁は多い。すると、数値をだすことに満足してしまい、担当者が「あとはヨロシク」と現場まかせになってしまうことがある。 どこに問題があってそれだけの時間やコストの削減が可能なのか、そのためにどのような取り組みが必要なのか、何を見直せばよいのかを明らかにして正しく認識し、実践に移せなければ意味がない。 また、現実の評価があまりに低いと「そんなはずはない」「自分たちはもっと効率化して取り組んでいる」という声がでてくる。評価結果を取り繕うことに力を注ぎ、様々な言い訳が登場する。時には取り組めなかった理由を並び立て、これからは努力するという説明をする。 ここで用いられる評価はBPR実践のためのものであり、でてくる数値も細部にこだわったものではない。 特に情報システムを導入する場合は、現状の評価は相対的に大きく落ち込む。そもそも情報システムなしに(人手では)実現できない項目が評価指標に含まれるので、現状の結果が低くなるのは当然なのだ。現実を正しく認識し、何をどのように変革すれば目標を達成しうるか、考えて行動することこそが重要である。 |
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