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| 5%に満たないクライアントOSとしての利用 | ||||||||||
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前項の状況とは異なり、図4のようにクライアントPCにLinuxを使っているユーザーは非常に少ない。その内訳を見てみると、5割がある特定の業務用に、約4割がシステム開発に使用している。使っていないユーザーは、その約8割が当面導入する意向がないとしており、Linuxのクライアント市場への普及はまだまだ先のことになりそうだ。 ![]() 図4:社内クライアントPCのOSとしてのLinux利用者の有無 出典:Linuxオープンソース白書2006(インプレス/矢野経済研究所、2005-2006) サーバ側に比べて、クライアント側でLinuxの普及が遅れている理由は、OSの機能に不足があるからではない。「導入事例が少ないこと」や、「管理できる人材がいないこと」、「問題が起きた時にサポートが得られない」といった不安感があるからだろう。 また、Linuxに対応しているアプリケーションが、Windowsのそれに比べると少ないことは事実だ。それでも、WordやExcel、PowerPoint、メールとインターネットといった、決まった業務システムを使うだけであれば、OSがLinuxであっても十分使えると言える。 レッドハット社のWebサイトに、バンドルされているソフトのリストがあるので参照してほしい。
Red Hat Enterprise Linux WS v.4アプリケーションリスト
http://www.jp.redhat.com/software/rhel/rhel4app_list/rhel4_ws.html さらに、Windowsは業務システムで使われ始めて十数年経過しているので、その使い勝手に慣れたユーザーは、Linuxの操作性に初めは不便を感じるかも知れない。だが筆者は、LinuxもWindowsと同じGUIで操作ができるのだから、慣れるまでにそれほど多くの時間はかからないと見ている。 事実、実際にLinuxとその上で稼働するソフトを使ってみるとまったく問題ないことが分かる。 たとえば、レッドハットの「Enterprise Linux WS」のバージョン4には、IEを代替するブラウザとして「Firefox」が同梱されている。また、OutlookやOutlook Expressに代わるメールソフトとして「Thunderbird」が、Microsoftオフィスに代わるオフィス製品として「OpenOffice」があらかじめバンドルされていて、機能的にはまったく遜色ない。 逆に、メールソフトのスパムメールのフィルタリング機能などは、とても優れている製品もある。Linux版のオフィス製品もマイクロソフトのWordやExcelとは100%ではないが、かなり高い互換性があるので、使用に際してほとんど問題ない。さらに、メールソフトの機能を有する「Evolution」や「mutt」、ブラウザ機能を有する「Lynx」など、何種類かのソフトがあらかじめバンドルされているので、好きなソフトを選択して使うこともできる。 |
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最新のテクノロジではなく、少し古いITを使う方が問題が少ない!? Linuxが注目されはじめた1998年頃、当時、筆者は購入したばかりの最新のPCに、雑誌の付録で付いてきたLinuxをインストールしてみた。ところが、ディスプレイドライバがLinuxに対応していなかったので、モニタに表示されたのは解像度が800×600の画面だった。インターネットで、ドライバを探し回ったが見つからなかった。 実は当時、そのドライバは世の中に存在していなかったのだ。仕方なく、少し前に購入したPCにインストールしてみたところ、1024×768の画面を表示できた。この時に、Linuxは最新のPCではなく、少し古いPCで使う方が問題が少ないと実感した。 この点について、現在ではハードメーカがLinux対応のPCを販売しているので、当時のような心配はなくなっている。 |
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