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オープンソースの適用可能性を示す
オープンソースの適用可能性を示す

第11回:OSSのプロがいなくても大丈夫!必要なソフトの情報はこうして探す(前編)
著者:イーシステム  芝 国雄   2006/6/23
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はじめに

   OSSの普及はLinuxをはじめとするサーバサイドのOSから、Webサーバ、メールサーバ、アプリケーションサーバ、RDB、それらの管理ツールやユーティリティソフトにまで広がった。さらに、クライアントのOSや開発ツール、業務系のパッケージソフトにまで広がりつつある。

   今後、開発・導入される業務システムでは、その計画段階においてOSSの適用性を検討するケースも増えるだろう。その場合、どのようなOSS製品が存在し、どのような機能があり、どのような長所、短所があるのかを調べる必要がある。そうした場合に、どのように情報収集し、どのような基準で選定したらよいかについて解説する。また後半では、Java開発者に不可欠なOSSのJavaフレームワークについて触れる。


LinuxベンダのWebサイトには使える情報が豊富に存在

   例えば、セキュリティ関連のOSS製品を探す場合、どういった製品が存在しているか把握しておく必要がある。それがわかっていなければ、まず製品を見つけることからはじめなければならない。

   GoogleやYahoo!などの検索サイトで「オープンソース」をサーチすると、途方もなく膨大な量のサイトがヒットする。これでは検索結果が多すぎて、目的の情報を探すことは難しい。

   そこで、セキュリティ関連のOSS製品を探す場合、検索エンジンを使うより、LinuxベンダのWebサイトを調べて欲しい。例えばレッドハット社の場合、「Red Hat Enterprise Linux」上で稼働が確認できているアプリケーションの情報が掲載されている。

   また、IT業界向けのポータルサイトや「SourceForge」も有効だ。

SourceForge
http://www.sourceforge.jp/

SourceForge(英語版)
http://www.sourceforge.jp/

   こうしたサイトでは、カテゴリごとにOSS製品が登録されている。その数は大量だが、安定性といった製品の簡単な評価や機能、ライセンス形態、稼働環境、既にわかっているバグ情報などを、一覧で見ながら探すことができるため、大変便利だ。

   さらにOSS製品の中には、それ自身で専用のWebサイトを設けているものもあり、さらに詳しい製品説明や今後の製品計画などもわかる。これらの情報も、GoogleやYahoo!を使って製品名で検索すれば見つけられるだろう(図1)。

OSS製品の効率的な探し方
図1:OSS製品の効率的な探し方

   こうして、どのような製品があるかが把握できたら、その中からいくつかの候補をピックアップしていく。その際には、次項からあげるようなことをチェックしてほしい。

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イーシステム株式会社 芝 国雄
著者プロフィール
イーシステム株式会社  芝 国雄
グプタ事業部 部長
1995年、日本グプタ(現イーシステム)入社。米グプタ社製品の統合開発ツールの「Team Developer」、RDBMSの「SQLBase」といった製品の日本語化をはじめ技術支援や販売、マーケティング業務に従事。主に、ユーザ企業のシステム開発の現場で、システムの設計に関わる事前調査や助言などの上流工程から、プログラミング時のトラブルシューティングまで、幅広く支援していた。2000年4月、携帯電話を活用したワイヤレスソリューション事業の立ち上げに従事。2001年、グプタ事業に専念し、現在に至る。


INDEX
第11回:OSSのプロがいなくても大丈夫!必要なソフトの情報はこうして探す(前編)
はじめに
  既に発見されているバグ情報
  OSSと「フリーソフトウェア」の関係は?