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| オープンソースと企業 | ||||||||||
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自社でオープンソースを運用することも、オープンソースのOSやミドルウエアを動作環境とするソフトの受託開発をしても、オープンソースを利用していることにはならない。ただ使っているだけだ。せっかく「利用してもかまいません」といわれているのに、使うだけというのはちょっともったいない。 ソフトの共同開発では、開発に携わるすべての人が、ソースを読めるのが理想的だ。以前は、そんな環境を整えるのは至難の業だった。だが、インターネットの発達により、開発者がソースを共有して開発を進める環境も、随分と使いやすくなってきた。 この環境の変化を取り入れて開発を進めるには、オープンソースの考え方を取り入れた方が有利だ。企業を越えたコラボレーションの可能性も広がり、1社単独での開発や、階層的に組織された下請け体質の開発では実現しなかった、優れたソフトができあがるだろう。 海外では既に、オープンソースを開発する場合にシステムツールを提供したり、開発するシステムに適した「オープンソースライセンス」の作成について、コンサルティングをする会社もあるそうだ。 ここまで見てきたように、オープンソースの開発手法は、ユーザ企業にとって十分にメリットがある。ぜひ一度、試してみてほしい。 身近に小さなシステム開発プロジェクトがあるなら、まずそこに適用してみよう。うまくいったら、今度は規模を拡大して、数社での共同開発にするとよいだろう。 ソフトハウス側も、発注企業と相談してオープンソース開発にしてみるのはどうだろう。魔法のお鍋で見たように、オープンソースは立派にビジネスとして成立するのだから。発注企業の担当者も、興味を示してくれるのではないだろうか。
参考文献・Webサイト
『オープンソースワールド』 :川崎和哉著、翔泳社刊(1999) 「伽藍とバザール」「ノウアスフィアの開墾」「魔法のお鍋」がこの本で読める。レイモンドの3部作は、下記のWebからも閲覧可能。 http://cruel.org/freeware/cathedral.html http://cruel.org//freeware/noosphere.html http://cruel.org/freeware/magicpot.html 『第三の波』: アルビン・トフラー著、中央公論新社刊(1982) 『ビジネス・ケースブック3』 :『一橋ビジネスレビュー』編集部、東洋経済新報社刊(2004) 『オープンソースじゃなきゃ駄目』 :湯澤一比古著、イデア出版局刊(2005) |
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