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はじめに
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Oracle Database 10gでは Standard Edition のライセンスでもReal Application Cluster(RAC)の機能を利用できるようになりました。本連載ではOracle Database 10g Standard Edition をご利用されることが今後、増えてくることを想定し、Oracle RAC導入における一連のオペレーション(製品のインストールからデータベース作成まで)の手順を追って説明します。
なお、Oracle Database 10g Standard EditionでOracle RACを利用する場合には、いくつかの制約が存在しますので、これらの制約を理解した上で利用してください。
- クラスタを構成するサーバ全体でCPUの搭載可能総数が4以下であること
- クラスタソフトウェアにはOracle Database 10gが提供するOracle Clusterware(以下、OCW)を利用すること
- ボリューム管理にはOracle Database 10gが提供するAutomatic Storage Management(以下、ASM)を利用すること
表1:Oracle Database 10g Standard EditionにおけるOracle RACの制約
また、導入における基本情報は次のマニュアルを必ず参照してください。
- Oracle Database インストレーション・ガイド
- Oracle Database リリース・ノート
- Oracle RACインストレーション・ガイド
表2:本連載に際して参照すべきマニュアル一覧
本連載はOracle Database 10g Release 2を前提に記述しております。
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押さえておくべき基本設定について
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連載で使用するシステム構成は次の通りです。
サーバ数 |
2台 |
サーバのCPU数 |
1 |
サーバの内臓ディスク容量 |
40GB(SCSI) |
サーバのネットワーク アダプタ数 |
2枚 |
OSのバージョン |
Red Hat Enterprise Linux ES 3(Update7) |
共有ディスク装置 |
1台(ディスク数 7本) |
Oracle Databaseソフトウェア |
Oracle Database 10g Release 2 Standard Edition |
表3:本連載で利用するシステム構成
図1:本連載で利用するシステム概要図 (画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
本連載ではOSのインストールおよびOSコマンドなどについては特に触れません。詳細については各マニュアルを参照してください。またこれ以降に解説する内容については、Oracle RACを構成するすべてのサーバで設定や確認などが必要になります。
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サーバのハードウェア設定について
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サーバのハードウェア設定が次の要件を充たしていることを確認します。
- メモリが1GB以上であること
- スワップ領域はメモリの1.5倍〜2倍あること
メモリが2GBを超える場合はメモリと同じサイズのスワップ領域が必要
- ディスクの空き容量が4GB以上あること
- 「/tmp」の空き領域が400MB以上あること
表4:ハードウェア設定の要件
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著者プロフィール
日立システムアンドサービス オープンソリューション本部 カスタマサポートセンタ 熊川 哲也
Oracle Ver 6 の頃からOracle製品に携わり、Oracle製品のサポートおよびビジネスパートナーへの技術支援などの業務に従事している。プロフェッショナルとして、お客様やビジネスパートナーの期待に応えるサービスを提供できるよう常日頃から心がけている。
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