オープンソース統合監視ツール導入指南 4

ZABBIX

ZABBIX

   ZABBIXは図1のように監視項目ごとに条件式と数値、文字列を指定して閾値を設定します。

   重要度の定義/依存関係の設定には対応しますが、メンテナンス時間の設定には対応していません。設定はすべてWebブラウザから行います。

   通知機能はメールやSMS、Jabber、マネージャ側のスクリプト実行、エージェント側のスクリプト実行に対応し、メールの文面は監視項目ごとに設定することができます。通知先のグループ化や通知時間帯の設定、通知履歴の管理に対応します。

   発生した障害に対してWebブラウザから認知とコメントの保存を行うことができ、その履歴も管理することが可能です。


ZABBIXの閾値設定
図1:ZABBIXの閾値設定
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

異常検知機能 閾値の設定方法 監視項目ごとに条件式と数値を用いて設定
重要度の定義
メンテナンス時間の設定 ×
依存関係の設定
設定方法 Webブラウザ
設定の容易さ
通知機能 通知方法 メール
SMS
Jabber
スクリプト実行(マネージャ側)
スクリプト実行(エージェント側)
メール文面のカスタマイズ
通知先のグループ化
時間帯の指定
通知履歴の管理
認知済み機能
コメント機能
認知済み/
コメントの履歴管理
設定方法 Webブラウザ
設定の容易さ
表4:ZABBIXの評価結果

Hinemosの閾値設定
図2:Hinemosの閾値設定
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

異常検知機能 閾値の設定方法 監視項目ごとに数値を指定して設定
重要度の定義
メンテナンス時間の設定
依存関係の設定 ×
設定方法 専用クライアント
設定の容易さ
通知機能 通知方法 メール
ジョブの実行
メール文面のカスタマイズ ×
通知先のグループ化 ×
時間帯の指定
通知履歴の管理 ×
認知済み機能
コメント機能 ×
認知済み/
コメントの履歴管理
×
設定方法 専用クライアント
設定の容易さ
表5:Hinemosの評価結果

Hinemos

   Hinemosは図2のように監視項目ごとに数値、文字列を指定して閾値を設定します。

   重要度の定義/メンテナンス時間の設定には対応しますが、依存関係の設定には対応していません。設定はすべて専用のクライアントから行います。

   通知機能はメールとジョブの実行に対応します。通知時間帯の設定には対応しますが、メールの文面のカスタマイズ、通知先のグループ化、通知履歴の管理を行うことはできません。

   専用クライアントにリスト表示された障害一覧を削除して「認知済み」とすることは可能ですが、コメントを記録したり、履歴を管理することはできません。

次回は

   次回はこれまでの機能比較のまとめとして各ソフトウェアの総評を行い、さらに一般的に想定されるシステムを例にあげ、そのシステムに適した監視ソフトウェアを提案します。

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